長鎖脂肪酸の同位体比を用いた完新世長江下流域の乾湿および植生変動の復元
Publicly Offered Research
Project Area | Rice Farming and Chinese Civilization : Renovation of Integrated Studies of Rice-based Civilizations. |
Project/Area Number |
18H04171
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山本 正伸 北海道大学, 地球環境科学研究院, 教授 (60332475)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2018: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 田螺山遺跡 / 河姆渡文化 / 古気候 / 古環境 / 長鎖脂肪酸 / 水素同位体比 / 炭素同位体比 / 長江文明 / 稲作 / 降水量 / 脂肪酸 / 降水量復元 / 長江下流域 / 完新世 / 植生 / 脂肪酸同位体比 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,田螺山遺跡でボーリングにより得られた堆積物コアに含まれる長鎖脂肪酸の炭素と水素の安定同位体組成(δ13CおよびδD)を分析することにより,9000年前から5000年前までの田螺山遺跡の古気候変動・C3/C4植物植生比の変化を復元した. 平成30年10月に田螺山遺跡博物館を訪問し,田螺山遺跡で採取されたボーリングコアから堆積物試料を分取した.コアの下部(9000年前~7000年前)は海成粘土層からなり,上部(7000年前~6000年前)は下部水田土壌(7000年前~6400年前),海成~汽水性泥層(6400年前~6300年前),上部水田土壌(6300年前~5000年前)からなる.コアの下部から上部まで計48試料を分取した.持ち帰った試料について脂質の抽出,脂肪酸の分離・精製・誘導体化,ガスクロマトグラフ同位体比質量分析計によるδ13CおよびδDの測定を行った. 脂肪酸は強い偶数炭素優位性を示し,植物の葉ワックスに由来することが示された.n-C28脂肪酸のδ13Cは-34~-31‰の範囲で変化した.この値は現生のC3植物の値に近く,C4植物の寄与は全期間を通して小さかったと考えられる.δDは-210~-120 ‰の範囲で変化した.海成~汽水成泥層でδDは高く,水田土壌層で低い傾向がみられた.水田土壌層のδDは比較的狭い範囲に収まっており,水田土壌形成時の水文環境は安定であったことが示唆される.海成~汽水成泥層の高いδDはPatalano et al. (2015)で既に報告されており,気候が乾燥していたためと解釈されている.しかし,花粉組成は乾燥気候を支持していない.本研究では,泥層堆積時では樹木の寄与が大きかったため,dDが高くなったと解釈した.
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)