Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では、インドールアミドの脱カルボニル化反応が、ニッケル触媒とdcype配位子を用いることで進行することを明らかにした。生成物であるN-アリールインドール誘導体は、多方面で活用される重要な化合物群であり、通常ハロゲン化アリールのBuchwald-Hartwig型のカップリング反応により合成される。これに対して、本手法を利用すれば安息香酸の誘導体を原料に、ハロゲンフリーなプロセスとして合成することができる。触媒反応条件よりも低い100 °Cで化学量論反応を行ったところ、ニッケルアミド錯体を単離することができた。この錯体を180 °Cに加熱することで還元的脱離が進行し、触媒反応と同じ生成物を与えたことから、このニッケルアミド錯体は本触媒反応の中間体であると考えている。さらに、インドールのかわりにベンズイミダゾールを持つアミドの脱カルボニル化反応を同様のニッケル触媒の条件下で行うと、1,2-転位をともなった脱カルボニル化が進行し2-アリールベンズイミダゾールが得られることがわかった。別の反応として、[IrCl(cod)]2錯体と1等量のIMes-HClを過剰の塩基存在下でキノリン中で加熱すると、2-キシリルキノリンが生成した。この反応では、メシチル基のC-C結合、NHCのC-N結合、キノリンのC-H結合の3つの不活性結合の切断をともなって反応が進行する。切断されるキシリル基のメチル基はメタンとして脱離していることを確認した。NHCとしてIPrを用いた場合、イソプロピル基が切断される。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2019 2018
All Journal Article (5 results) (of which Peer Reviewed: 5 results, Open Access: 1 results)
Journal of the American Chemical Society
Volume: 141 Issue: 18 Pages: 7261-7265
10.1021/jacs.9b02751
Chemical Science
Volume: 10 Issue: 27 Pages: 6666-6671
10.1039/c9sc02035g
Organometallics
Volume: 38 Issue: 14 Pages: 2834-2838
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Chemistry Letters
Volume: 48 Issue: 2 Pages: 94-97
10.1246/cl.180857
130007590321
ACS Catalysis
Volume: 8 Issue: 8 Pages: 7475-7483
10.1021/acscatal.8b02009