局所的な軌道混成に由来するトロイダル多極子がもたらす新奇マルチフェロイクスの開拓
Publicly Offered Research
Project Area | J-Physics: Physics of conductive multipole systems |
Project/Area Number |
18H04296
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo (2019) Hokkaido University (2018) |
Principal Investigator |
速水 賢 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (20776546)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 多極子 / 奇パリティ多極子 / 電気トロイダル / スピン軌道結合 / 反強磁性 / スピン流 / スピン分裂 / クラスター多極子 / トロイダル秩序 / スピン軌道相互作用 / 混成軌道 / 空間反転対称性の破れ / マルチフェロイクス / トロイダル多極子 / 電気磁気効果 / 結晶点群 / 自発的対称性の破れ / 奇パリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、固体中での電子のミクロな自由度を表現する多極子を用いて、多彩な物性現象を理解する基礎を築くことである。特に、電子の波動関数自由度(s, p, d, f軌道)に着目して、それらの混成軌道がもたらす新規多極子秩序を理論的に明らかにすることである。具体的には、以下の研究成果を得た。 (1) スピン軌道結合金属Cd2Re2O7における電気トロイダル四極子秩序の理論的提案:5d電子系パイロクロア化合物Cd2Re2O7を対象とし、実験で観測されたおよそ200Kと120Kにおける2つの構造相転移が、奇パリティ多極子の一つである電気トロイダル四極子秩序の発現と対応していることを理論的に明らかにした。また、電気トロイダル四極子秩序の発現により、電子状態においてスピン-運動量ロッキングが生じ、さらには電流有機磁気効果や非相反伝導現象が誘起されることを見出した。 (2) コリニア磁気秩序のもとで生じるスピン分裂バンド構造の微視的理解:ミクロな多極子の表現論を用いることにより、スピン軌道相互作用のないコリニア反強磁性において、スピン分裂を示すバンド構造やスピン流生成といった創発スピン軌道物性が実現できることを明らかにした。 (3) 反強電気四極子秩序が誘起するクラスター奇パリティ多極子秩序の理論:ここではf電子系化合物であるCeCoSiを対象とし、そこで観測された特異な電子秩序相を説明するための理論形式を構築した。具体的には、Ceサイトにおける局所的な反転中心の破れやスピン軌道相互作用、d-f軌道混成といった複合的な効果を取り込んだ有効模型を導出し、平均場計算を用いることで交替的な反強電気四極子秩序が発現する可能性を指摘した。さらにこうした交替的な反強電気四極子秩序は奇パリティ多極子の一つであるクラスター電気トロイダル四極子秩序によって特徴づけられることを明らかにした。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(52 results)
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[Presentation] Multiple-Q spin textures in itinerant magnet GdRu2Si22020
Author(s)
Khanh Nguyen, Taro Nakajima, Satoru Hayami, Shang Gao, Hironori Nakao, Hajime Sagayama, Yuichi Yamasaki, Yukitoshi Motome, Yoshinori Tokura, Takahisa Arima, Shinichiro Seki
Organizer
日本物理学会第75回年次大会
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[Book] 固体物理2020
Author(s)
速水 賢,八城 愛美,柳 有起,楠瀬 博明
Total Pages
11
Publisher
株式会社アグネ技術センター
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