奇パリティ多極子秩序系におけるドメイン観察手法の開発と新奇量子伝導の開拓
Publicly Offered Research
Project Area | J-Physics: Physics of conductive multipole systems |
Project/Area Number |
18H04302
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大串 研也 東北大学, 理学研究科, 教授 (30455331)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥8,970,000 (Direct Cost: ¥6,900,000、Indirect Cost: ¥2,070,000)
Fiscal Year 2019: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2018: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
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Keywords | 強相関電子系 / 磁気輸送現象 / 多極子秩序 / 鉄系超伝導 / 電気伝導 / 磁気四極子 / 輸送現象 |
Outline of Annual Research Achievements |
磁気四極子秩序系BaMn2As2にホールを注入した系Ba1-xKxMn2As2を対象に、電子相図と電荷ダイナミクスの解明を目指した研究を推進した。はじめに、幅広い組成を精密に制御したBa1-xKxMn2As2の純良単結晶を育成し、それに対して電気抵抗率・磁化率を測定した。その結果、100 K付近で低温の絶縁体的な振る舞いにクロスオーバーするBaMn2As2と対照的に、ホールドープ系Ba1-xKxMn2As2では絶縁体相が抑制され全温度域で金属的な電気抵抗率を示すことが分かった。各試料における温度依存性の詳細に着目すると、x = 0.25で見える下凸の電気抵抗率はx= 0.39では上凸に変化していることがわかり、電荷ダイナミクスな系統的に変化していることが分かった。また、低温領域における弱強磁性は、0.15 < x < 0.50で出現しドーム型の形状を示すことを解明した。この弱強磁性相は、磁気誘起強誘電相と捉えられ、新奇な磁気伝導の舞台であると考えられる。この点を念頭に、磁場強度・磁場方位を詳細に変化させた際の磁気抵抗効果の測定を実施した。その結果、弱強磁性の臨界領域では臨界散乱の抑制に起因した負の磁気抵抗効果が、低ドープ領域の電子局在領域においては正常磁気抵抗に起因する正の磁気抵抗効果が顕著であることを明らかにした。また、弱強磁性相において、顕著な異方的磁気抵抗効果を観測した。母体の異方的磁気抵抗効果と比較すると、絶対値が大きく、高次の異方性項を含むとおう特徴がある。この異方的磁気抵抗効果は、奇パリティ多極子秩序系における電気磁気効果および磁気誘起強誘電性の観点から理解できることを明らかにした。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(24 results)