空間反転対称性を「破る」5d電子系の新物質開拓
Publicly Offered Research
Project Area | J-Physics: Physics of conductive multipole systems |
Project/Area Number |
18H04314
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岡本 佳比古 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (90435636)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥8,320,000 (Direct Cost: ¥6,400,000、Indirect Cost: ¥1,920,000)
Fiscal Year 2019: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2018: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
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Keywords | 5d電子系 / 空間反転対称性 / 超伝導 / 5d遷移金属化合物 / 新物質開拓 / 相転移 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、強いスピン軌道相互作用と強い電子相関の効果が共存する多軌道系である5d遷移金属化合物を中心として、空間反転対称性を破る相転移を示す新しい5d電子系物質の開発と、局所的に空間反転対称性を破る5d電子系物質における新超伝導体探索を行う。それにより、パリティ混成に駆動される電子相転移や、奇パリティ多極子が関与する非従来型超伝導といった、空間反転対称性に起因する興味深い電子現象を発見する。令和元年度には、(a) 空間反転対称性が破れた立方晶の結晶構造をもつPt化合物と、(b) 高い熱電変換特性を示す5d遷移金属テルル化物Ta4SiTe4について研究を行った。 (a) 空間反転対称性が破れた立方晶の結晶構造をもつPt化合物、PtSbSとBaPtPの焼結体試料が、それぞれ0.15 K、0.20 Kにおいて超伝導転移することを発見した。このうちPtSbSについては、磁化測定により大きな反磁性が観測されており、バルク超伝導であることを確かめた。PtSbSはネスティングの強いホールポケットを含む特徴的な形状のフェルミ面をもつこと、BaPtPでは空間反転対称性が破れていることによるバンド分裂がかなり大きいことが電子状態計算により明らかにされた。今後、これらの特徴が、空間反転対称性が破れた立方晶の結晶構造をとることと関連して、超伝導を含む電子物性においてどのように表れているのかを解明することが期待される。 (b) Ta4SiTe4に元素置換を行うことにより、高い熱電変換特性を示すp型、n型試料の合成に成功した。これらの試料を用いた冷却素子を試作し、実際に温度降下が起こることを確かめた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Regular-Triangle Trimer and Charge Order Preserving the Anderson Condition in the Pyrochlore Structure of CsW2O62020
Author(s)
Yoshihiko Okamoto, Haruki Amano, Naoyuki Katayama, Hiroshi Sawa, Kenta Niki, Rikuto Mitoka, Hisatomo Harima, Takumi Hasegawa, Norio Ogita, Yu Tanaka, Masashi Takigawa, Yasunori Yokoyama, Kanji Takehana, Yasutaka Imanaka, Yuto Nakamura, Hideo Kishida, and Koshi Takenaka
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Journal Title
Nature Communications
Volume: -
NAID
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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