Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究ではIa型超新星を使った宇宙膨張測定によりダークエネルギーに制限をつけることを目標としている。すばる望遠鏡に搭載されたHyper Suprime-Cam (HSC)による超新星サーベイ観測が2016年から2017年にかけてと2019年から2020年にかけてのそれぞれ6か月間2回実行され、それらのデータをもとに研究を進めている。2回の超新星サーベイで得られたデータから超新星サンプルの選定および超新星のタイプ分類、母銀河の赤方偏移の取得を行った。2回目のサーベイの結果については詳細な解析がまだ終了していないため不定性があるが、総計1年間にわたるHSCによる観測で、超新星候補天体は約2800個が検出され、多色光度曲線を使ったタイプ分類により約620個がIa型超新星の可能性が高い。タイプ分類では、従来のχ2乗フィットによる方法に加えて機械学習による方法も併用している。このうち、約200個はダークエネルギーの時間変化を制限するのに有効な赤方偏移1以上の遠方に存在する可能性が高い。ハッブル宇宙望遠鏡が過去10年間に実施した各種サーベイで発見された同様に遠方のIa型超新星の数が50個程度あることを考えるとHSCによる超新星探査がいかに効率的であるかが分かる。超新星の測光については、フランスのチームと独立な解析を行い、相互に比較することで精度を確認している。特定の観測波長域で1-2%ほどのずれがみられるが原因はまだ調査中である。一方、多くの超新星については、精度の高い赤方偏移情報が不足しており、それらを主にオーストラリアのAnglo-Australian Telescope (AAT)に搭載された多天体分光器および各8-10mクラスの望遠鏡で観測している。ただし、AAT以外の現在利用可能な観測装置では効率が悪く、すばる望遠鏡の多天体分光器(PFS)の登場が待たれる。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2020 2019 Other
All Int'l Joint Research (3 results) Journal Article (5 results) (of which Int'l Joint Research: 5 results, Peer Reviewed: 5 results, Open Access: 5 results)
The Astrophysical Journal
Volume: 892 Issue: 1 Pages: 25-37
10.3847/1538-4357/ab76cb
The Astrophysical Journal Supplement Series
Volume: 241 Issue: 2 Pages: 16-16
10.3847/1538-4365/ab07c5
Volume: 241 Issue: 2 Pages: 17-17
10.3847/1538-4365/ab07c8
Publications of the Astronomical Society of Japan
Volume: 71 Issue: 4 Pages: 74-91
10.1093/pasj/psz050
Volume: 882 Issue: 1 Pages: 70-81
10.3847/1538-4357/ab2f80