Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
アルミナ光学部品の軽量化をするために、多孔質アルミナの製作手法の検討をした。ゲル化凍結法は、吸水性ゲルとセラミックス粉末を混合し冷却するとゲル内の水が凍結し、微細な氷ができる。これを乾燥すると氷の所が気孔として残る。水分配合量や凍結速度、凍結温度などを変えると、気孔率や気孔径を変えることができるので、任意の高気孔率セラミックス多孔体が製造できる。それ以外の手法として、有機ポリマー分散法を検討した。アルミナ粉末と有機物粉末(ポリマーなど)を混ぜ合わせた原料粉末を成型し、本焼結すると有機ポリマーは燃焼・ガス化して離散するので、有機ポリマーの場所が気孔として残り、高気孔率のアルミナ焼結体が得られる。この手法は、ボールミーリングの混合時間回転速度を変えることで有機ポリマーサイズを制御でき、気孔を制御できる。混合する有機ポリマーは、強誘電ポリマーで知られているポリフッ化ビニリデン(PVdF)を選んだ。マイクロ波が強誘電ポリマーを選択的に加熱するので、より発泡性が高まると考えたからである。有機物粉末は焼結時に熱分解・燃焼でガス化し、気孔のみが残るので、多孔質アルミナが製造できる。もう一つの多孔質アルミナ成形法として,ビトリファイド(ガラス)砥石製造技術を活用したアルミナ多孔体成形を試みた。ビトリファイド砥石の気孔形成剤として使用されるメラミンシアヌレート(※昇華性の物質で,脱脂時の成形体破壊を防止できる)を原料粉末に混合し、混合量で気孔率制御が可能である。ビトリファイ砥石の製造技術は日本が世界に誇る技術であり,1mを超える大きさの砥石が実際に生産されている。京都産業技術研の研究協力者は,砥石製造会社との深いつながりもあることから,将来の大型成形まで見据えた実験条件を構築可能である。この3種類を検討した結果、気孔形成剤を用いる手法で気孔率制御に成功した。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Int'l Joint Research (1 results)