Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
標準化数学モデルの構築とそのモデルを用いたカーボンネットワークへの化学ドープのしやすさについて着目し、離散幾何学を用いた材料設計を推進した。標準化数学モデルの構築については、グラフェンが持つ正六角形のカーボンネットワークをボール(炭素原子)とバネ(化学結合)に置き換えて単純化するモデル化を試みた。第一近接から第三近接までの吸引力と反発力をそれぞれ数学モデルに組み込み、幾何学のエッセンス(炭素間の結合長や局所的ガウス曲率の変化など)を抽出して比較した。その結果、第一近接吸引力、第一近接と第二近接の反発力を組み込んだ新たな標準化モデルが構造をよく再現していることが明らかとなった。次にこの標準化モデル手法を1つの窒素原子を導入したグラフェン構造に適応した。窒素原子はグラフェンの格子内部に取り込まれると良い触媒サイトになることが知られているので、どのような幾何学的構造を持つとき化学ドープされやすいのかなどの数学的予測と解釈を試みた。特徴的なグラフェン構造(エッジや5-7欠陥など)に1つの窒素原子をドープした場合、グラフェンのカーボンネットワークが歪んでいる領域では窒素原子ドープ前後で局所的ガウス曲率が大きく変化することが明らかとなった。このガウス曲率の変化が窒素原子ドープにどのように関係しているかを検証するために実験的に窒素原子をドープしたグラフェン試料を作製した。透過型電子顕微鏡を用いて基礎的な幾何学構造データを取得したところ、窒素原子をドープした周辺構造が大きく乱れていることが確認できた。また、窒素原子の空間分布をその場計測した結果、カーボンネットワークが歪んでいる領域で多くの窒素原子が存在していることが確認された。以上より、数学モデルの構築から幾何学構造の解釈とそこから導かれる特性予測に基づいた材料合成を行い、実験的に標準化モデルの正しさの実証まで関連付けることに成功した。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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化学工業
Volume: 71 Pages: 32-39
Materials Chemistry and Physics
Volume: 239 Pages: 121987-121987
10.1016/j.matchemphys.2019.121987
ACS Energy Letters
Volume: 5 Issue: 6 Pages: 1788-1793
10.1021/acsenergylett.0c00715
Materials
Volume: 13 Issue: 10 Pages: 2259-2259
10.3390/ma13102259
120007166901
Applied Catalysis B: Environmental
Volume: - Pages: 119172-119172
10.1016/j.apcatb.2020.119172
Advanced Materials
Volume: 31 Issue: 19 Pages: 1900843-1900843
10.1002/adma.201900843
Adv. Sci.
Volume: - Issue: 10 Pages: 1900119-1900119
10.1002/advs.201900119
Advanced Sustainable Systems
Volume: 3 Issue: 9 Pages: 1900045-1900045
10.1002/adsu.201900045
機能材料
Volume: 39 Pages: 44-54
40022642234
水素エネルギーシステム
Volume: 44 Pages: 268-269
ACS Catalysis
Volume: 10 Issue: 1 Pages: 792-799
10.1021/acscatal.9b04134
Journal of Materials Chemistry A
Volume: 7 Issue: 5 Pages: 2156-2164
10.1039/c8ta11250a
Nature Communications
Volume: 10 Issue: 1 Pages: 275-275
10.1038/s41467-018-07942-z
120007133576
Volume: 3 Issue: 7 Pages: 1539-1544
10.1021/acsenergylett.8b00739
https://www.wpi-aimr.tohoku.ac.jp/jp/news/press/2019/20190404_001128.html
http://www.tsukuba.ac.jp/en/research-list/p201904191340