Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
我々の体の最小単位である細胞は、多数の分子が相互作用してある特定の機能を発揮する閉鎖空間であり、この複雑な分子の相互作用ネットワークを円滑に動作させる役割を直接的に担っているのが酵素分子をはじめとしたタンパク質である。本研究では、細胞を1細胞ごとに細胞と同程度の大きさを有するマイクロチャンバー内に隔離し、ナノメートルサイズの鋭い先端を有するナノワイヤを用いて細胞膜を破砕した後も細胞内の分子ネットワークの流れ、すなわち酵素分子の機能(酵素活性)が保たれるかどうかに焦点を当て、モレキュラークラウディング剤で再構成した疑似細胞内との比較検討も加えることで、細胞内の分子夾雑系が細胞機能に与える生物学的意義の本質的理解を目指した。本年度は、まず蛍光タンパク質と酵素分子の共発現系の構築を行い、簡便に1細胞内の酵素分子数と酵素活性を同時に評価できる実験系を確立した。さらにマイクロチャンバー内にあらかじめモレキュラークラウディング剤であるPEGを封入することで、細胞膜破砕後も擬似的な細胞環境を再現することに成功した。これら疑似細胞内環境の構築は分子夾雑系定量評価のための基盤となるためのものであり、本研究においてはじめて実現したものである。今後は、実験データの蓄積を通じて分子夾雑系の本質的な理解をすすめるとともに、酵素分子の機能制御を可能とするモレキュラークラウディングをはじめとした疑似細胞内環境の合理的な設計指針を確立していく。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2020 2019 2018
All Journal Article (9 results) (of which Int'l Joint Research: 3 results, Peer Reviewed: 8 results, Open Access: 3 results) Presentation (16 results) (of which Int'l Joint Research: 4 results, Invited: 15 results)
Analytical Chemistry
Volume: 92 Issue: 3 Pages: 2483-2491
10.1021/acs.analchem.9b03939
Analytical Sciences
Volume: 35 Issue: 1 Pages: 3-3
10.2116/analsci.GE1901
130007554967
ACS Nano
Volume: 13 Issue: 7 Pages: 8155-8168
10.1021/acsnano.9b03259
Volume: 91 Issue: 20 Pages: 12890-12899
10.1021/acs.analchem.9b02818
Volume: 91 Issue: 10 Pages: 6514-6521
10.1021/acs.analchem.8b05538
Volume: 13 Pages: 2262-2273
10.1021/acsnano.8b08959
New Journal of Chemistry
Volume: 42 Issue: 12 Pages: 9965-9974
10.1039/c8nj00829a
Lab on a Chip
Volume: 18 Issue: 21 Pages: 3225-3229
10.1039/c8lc00438b
Micromachines
Volume: 9 Issue: 4 Pages: 180-180
10.3390/mi9040180
120006510291