Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
第三級アルキルラジカル種と有機銅種によるクロスカップリング反応開発:鈴木―宮浦カップリングは,sp2炭素導入法として優れた反応である.しかし,対応するハロゲン化第三級アルキルを用いることは触媒素反応上の問題から困難である.そこで、ラジカル種と有機金属種を用いることができるハイブリッド触媒系を用いて反応開発に取り組んだ.その結果,αブロモカルボニルを第三級アルキル源とすると,銅触媒存在下,アルケニルホウ素との対応するクロスカップリング反応を行うことに成功した.本系は,炭素-ハロゲン結合への遷移金属触媒の酸化的付加を経由しないため,従来の酸化的付加の遅さやβ水素脱離の問題を回避しながら,反応が進行する.すなわち,有機金属種とラジカル種が直接反応し還元的脱離を経ることで対応する第四級炭素が生成する.実際に,単離したアルケニル銅と第三級アルキルラジカル種が反応することを確認している.本研究により,4座窒素配位子を用いて第三級アルキルカップリング反応を容易に行えるようになった.第三級アルキルラジカル種と有機銅種によるシアノ化反応開発:シアノ化反応は対応する生成物をアミノアルキル基に変換可能であるため,βアミノ酸の合成に有用である.そこで,αブロモカルボニル化合物とシアン化亜鉛を銅触媒と三座窒素配位子(PMDETA)存在下でシアノ化反応の開発を試みた.その結果,シアン化銅とαラジカル中間体が生成・反応することで対応するカップリング体を高い収率で得ることに成功した.得られた生成物を還元するとかさ高いβアミノ酸誘導体に変換することができるため,本系をペプチドを有するαブロモカルボニル化合物と反応させたところ,同様の反応進行を確認した.得られたβシアノ化ペプチドを還元し,連続して新たなペプチドと縮合させることにより,非天然アミノ酸を含むオリゴペプチドのオンデマンド合成に成功した.
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2020 2019 2018 Other
All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (4 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Peer Reviewed: 4 results) Presentation (13 results) (of which Int'l Joint Research: 3 results, Invited: 9 results) Remarks (2 results)
Journal of the American Chemical Society
Volume: 142 Issue: 4 Pages: 1692-1697
10.1021/jacs.9b11349
The Chemical Record
Volume: 20 Issue: 5 Pages: 403-412
10.1002/tcr.201900053
Bulletin of the Chemical Society of Japan
Volume: 92 Issue: 9 Pages: 1419-1429
10.1246/bcsj.20190120
130007706759
ACS Catalysis
Volume: 8 Issue: 8 Pages: 6791-6795
10.1021/acscatal.8b01572
http://www.eng.yamaguchi-u.ac.jp/10info/rc_research.html#rc47
http://www.eng.yamaguchi-u.ac.jp/topic/2018/t201901101.html