1細胞Hi-Cを用いた、G2期姉妹染色分体間の立体的関係の探索
Publicly Offered Research
Project Area | Chromosome Orchestration System |
Project/Area Number |
18H04714
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
永野 隆 大阪大学, 蛋白質研究所, 招へい教授 (70272854)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
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Budget Amount *help |
¥8,320,000 (Direct Cost: ¥6,400,000、Indirect Cost: ¥1,920,000)
Fiscal Year 2019: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2018: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
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Keywords | 染色分体 / クロマチン高次構造 / 1細胞解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
分裂細胞内でDNA複製により作られる1対の姉妹染色分体は、細胞分裂期に入るまで互いに「付かず離れず」の関係を保つことがその後の円滑な染色体分配に必要と考えられているが、既存の手法ではこの空間的関係の実態をDNA解像度で捉えることはできない。本研究では通常のHi-Cを改変した新たな方法(chromatid Hi-C)を開発し、個々のHi-Cデータが同じ染色分体に由来する(cis-chromatid)のか異なる染色分体に由来する(trans-chromatid)のかを鑑別することで、姉妹染色分体相互間の空間配置とクロマチンドメインなどとの関係を解明することを目標として取り組んだ。
新手法の実現にはDNA複製中に新生鎖を均一かつ過剰にならぬよう標識することが必要だと研究途中で判明し、その条件の確立に時間を要したため、2年間の研究期間内に達成し得たのは新手法の基本技術確立が中心となった。しかしこの標識は姉妹染色分体鑑別全般の基礎となるもので、その意義は本研究だけに留まらない。そして計画より遅れはしたが、既存のHi-Cでは知り得ない1対の姉妹染色分体間の空間距離を解析できるchromatid Hi-Cを確立することができた。
新手法を検証するため、姉妹染色分体を持たないG1期細胞やRAD21を分解誘導した細胞を用いて、まずデータの特異性や妥当性を確認した。続いてtrans-chromatid interactionとクロマチンドメインとの関係について解析し、同一染色分体上のドメインの区分けが姉妹染色分体間(trans-chromatid interaction)でも保たれているとの所見を得ている。この結果は、ドメイン形成と姉妹染色分体間接着がcohesin複合体を介して一体的に運用されている可能性を示唆するもので、cohesin複合体が機能する仕組みを理解する上で重要な情報である。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)