Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
顕微鏡によるイメージング技術は時々刻々と進化しており、生命現象をライブで可視化しありのままの情報を得る必要不可欠な観察法である。しかし、カバーガラスを介して生体組織を可視化するのが常套手段であるため、組織とカバーガラスの屈折率の相違による収差が発生する。他方、厚みをナノ寸法に制御したナノ透明薄膜は、ナノ厚特有の高接着性が発現し、接着剤なしで生体組織に貼付できるユニークな性質をもつ。本研究では、組織の乾燥を防ぎかつ水とほぼ同じ屈折率をもつ撥水性ナノ薄膜を創製し、カバーガラスフリーの生体深部イメージング法を提唱する。従来のカバーガラスを使用する固定観念を払拭し、工学的見地から対物レンズの作動距離の向上を狙う「生体深部イメージング用アクセサリ」を開発して、組織環境の理解、その機能解明に迫る。昨年度確立したフッ素系樹脂からなる撥水性ナノ薄膜を用いて、細胞に蛍光タンパク質を発現させた生体組織(ホルマリン固定)をラッピングしたところ、組織の乾燥を抑制できる素材であることを確認した。実際、ナノ薄膜を介してイメージング(カバーガラスフリーイメージング)したところ、カバーガラスを介した従来法と比較して約2.5倍深部までぶれずに観察可能となり、作動距離が劇的に向上することを実証した。さらに、観察対象を生きた個体にも適用することができ、個体の発生過程をライブでぶれずにイメージングできることも明らかにした。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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PLOS ONE
Volume: 15 Issue: 1 Pages: e0227650-e0227650
10.1371/journal.pone.0227650
Polymer
Volume: 190 Pages: 122233-122233
10.1016/j.polymer.2020.122233
https://sites.google.com/view/okamuralab/