Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では、生物の様々な階層におけるキラリティ・左右非対称構造を明らかにし、階層間をつなぐキラリティ構造の変換原理を探ることを目指した。本年度は、まず、細胞集団・組織・器官・個体レベルにおいて、キラリティ・非対称構造が存在するのかどうかについてさらに解析を行い、様々な細胞・組織等において、平面上での右回りの旋回性、および、右ねじらせん回転運動という共通したキラルパターンがみられることを明らかにした。また、本研究では神経系と細胞性粘菌の形態形成を対象として用いて、「分子のキラリティが細胞のキラリティに変換され、組織・器官・個体レベルでの左右非対称性に変換される」という、分子キラリティから脳の左右非対称性形成に至る階層的な仮説を「キラルニューロンモデル」として発表しており、本年度はモデルの改良・修正を実施した。さらに、キラルニューロンモデルの検証を行うために、最下層の分子のキラリティ構造に摂動を与えたときの、上位階層におけるキラリティ・非対称性に現れる変化を検出することで、階層間をつなぐキラリティの変換原理を解明することを目指した。これに関しては。多次元・マルチカラーイメージング技術と3D形態・4D運動に関する解析技術分子構造を改変する技術、ならびに、上位階層におけるキラルな表現型を解析する技術も確立した。この技術を用いモデルの詳細な検証を進めることが可能となり、生体における非対称・キラル構造の原理が明らかになるものと期待される。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2019 2018
All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results, Open Access: 1 results) Presentation (1 results)
Symmetry
Volume: 11 Issue: 1 Pages: 102-102
10.3390/sym11010102