Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では、エピゲノム情報を含んだクロマチンがどのように機能し、性決定や性分化の過程において働くのかを明らかにすることを目的とした。性分化、生殖細胞分化に関連するエピゲノム情報を含んだクロマチンを、リコンビナントタンパク質を用いた試験管内再構成系によって生化学的に作製した。本年度は、特に精巣特異的ヒストンバリアントであるH2A.Bが、精子形成時に染色体に取り込まれるメカニズムを明らかにすることを目的に、H2A.Bを含んだヌクレオソームの再構成を行い、このヒストンバリアントの性質を生化学的手法によって解析した。そして、H2A.Bを含むヌクレオソームはDNAの末端が大きく開いた構造を形成するという、従来の分光学的な研究から得られた結果を生化学的に確認することができた。また、エピゲノム情報によって性スペクトラムが生み出される原理を明らかにするために、エストロゲン受容体遺伝子領域やエストロゲン関連領域などのクロマチンを、エピゲノム情報を含んだ状態で試験管内にて再構成し、エストロゲン受容体遺伝子の制御とクロマチン構造との関連を生化学的手法により解析した。
30年度が最終年度であるため、記入しない。