Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究事業では、宇宙リスクの管理・評価を行うことで生物の生体影響を理解し、「健康的に生きるための方針」を提言することを最終目的として①リスク評価のための定量バイオマーカーの確立、②バイオマーカー検出のための簡易デバイスシステムの開発等を行っている。最終年度である2019年度は以下に掲げる研究項目を実施し成果を得た。①リスク評価のためのbiodosimeterの確立すでに放射線被ばく線量評価として、その有効性が認められているγ-H2AX assayについては、重粒子線放射線照射に対してもγ-H2AXフォーカスの線量依存的な増加を検出し、様々な線種、そして幅広い線量域について高感度に線量評価が可能であることを示した。その一方で、γ-H2AX assayは放射線被ばく後数日間しか有効性が認められていないため、放射線被ばくの痕跡を知るための長期的な被ばく線量評価マーカーとして、染色体末端構造であるテロメア長に着目した。その結果、線量依存的なテロメア短縮がすべてのタイムポイントで検出されるとともに、1週間、2週間後の被ばく線量とテロメア長シグナルの相関性はほぼ同じ近似曲線で示されることが明らかとなった。このことは、被ばく線量依存的なテロメア長短縮が生じ、さらにそのテロメア短縮が長期間記録されてることを示しており、テロメア長による線量評価が可能であることを示唆している。②宇宙リスク管理のためのDNA損傷検出チップの開発宇宙リスクの一つである放射線被ばくの影響を正しく現場(宇宙空間)で評価するためにγ-H2AXによるDNA損傷検出が可能なマイクロ流路チップの開発を行った。その結果、1μlの末梢血から0, 1, 5GyのX線被ばく評価が実現可能なマイクロ流路PDMSチップの開発に成功した。本チップは特許出願済みであり、今後、チップによるDNA損傷検出を行うための実装化への展開が期待される。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2020 2019 2018
All Journal Article (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Peer Reviewed: 1 results, Open Access: 1 results) Presentation (15 results) (of which Int'l Joint Research: 4 results, Invited: 1 results) Patent(Industrial Property Rights) (1 results)
BioMed Res Int.
Volume: 2020 Issue: 1 Pages: 4703286-4703286
10.1155/2020/4703286