Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
線維化の発症に関わるマクロファ-ジについて解析を行ったところ、Ly6C-Mac1+分画の一部の細胞が線維症の発症に伴って、線維化部位に集積していることを突き止めた。この細胞の形態的特徴を解析したところ、2核様の形態をとっていたのでSegregated nucleus Atypical Monocyte (SatM)と名付けた。SatMが欠損したマウスは線維化に耐性になったことから、この細胞が線維化の発症に重要であることをこれまでの研究で明らかにした。つぎに、この細胞に影響を及ぼす非血球系についての研究を行った。肺線維症に関わる非血球系で機能している新規分子を同定するため、ブレオマイシン(BLM)投与モデルで線維症が発症した際の遺伝子発現パターンの網羅的解析を実施し、RNA結合タンパクRbm7を見出した。Rbm7は精子に高発現している分子として同定されたが、in vivoでの機能は明らかとなっていなかったので、遺伝子欠損マウスを作製して検討を行った。疾患モデルをかけない状態では、Rbm7-/-マウスは異常を示さなかった。次に、線維化発症下におけるRbm7の役割を検討したところ、Rbm7-/-マウスはBLM誘導性肺線維症を抑制した。また、Rbm7-/-マウスは未病時にはSatMは正常に存在しているが、対象臓器への遊走が阻害されているために線維化が抑制されていることが明らかになった。次に、Rbm7と線維化との関係性を調べるために、Rbm7の発現が上昇するタイミングで各臓器に起こっている現象を検討したところ、本分子の発現に伴ってTUNEL陽性の細胞が確認された。さらにCleaved-Caspase3の発現パターンからこれはapoptosisであることが分かり、この型の細胞死はRbm7-/-マウスでは抑制されていた。以上の事からRbm7は線維化発症に必須の分子である事が明らかにした。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Immunity
Volume: 52 Issue: 3 Pages: 542-556
10.1016/j.immuni.2020.02.007