Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
2名の人間が複数の記号の組み合わせからなる記号列を媒体として自身の意図を表現し、互いに共有する仕組みを形成する過程を検討するための実験課題を開発し、行動実験と脳波計測データの特徴分析を行った。3つの記号から成る記号列を用いて課題画面中の具体的な対象物の情報を表しながら、その対象物に対する自身の意図を記号列の構造に重層的に埋め込んで他者に伝達する行動の観測に成功し、関連する脳波特徴を同定した。特に、記号列の構成を思考する過程に特有の、左前頭部から左右頭頂部と後頭部にかけての11Hz脳波パワーの抑制特徴を見出した。この脳波結果と従来の神経科学的知見より、記号列構造を用いて外界対象の意味と対象に対する意図を同時に表そうとする過程に、意図の理解や表現に関わると考えられる頭頂部ミラーシステムと、言語構造処理への関与が示唆されている左前頭葉ブローカ野周辺領域、言語の意味処理に関わるとされる側頭後頭葉領域の間の情報統合が関わるという仮説モデルを提唱した。提案した脳情報モデルを操作的・因果的に検証する新しい手法として、モデルに対応する脳波特徴の生起訓練前後での行動変化を調べる構成的検証の考案と試行を行った。モデル検証のための脳状態自律操作訓練として、新規の参加者に対して、左前頭部、左右頭頂部、左右後頭部の計5領域の脳波パワー抑制度合を5角形グラフで視覚フィードバックする訓練試行を、4日間にわたり計3,200試行実施した。訓練の結果、初日から最終日にかけて脳波特徴の自律生起に成功した参加者において、訓練後の情景画意図理解と、記号列構造を用いた意図表現の向上が見られた。特に、意図の理解との関係を想定していた頭頂部脳波特徴の生起成績が高いことと対応して、情景画意図理解が顕著に向上した。これらの結果から、複数要素から成る脳モデルの構成的検証を脳波状態訓練によって行える可能性を示した。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2020 2019 2018
All Journal Article (8 results) (of which Peer Reviewed: 6 results, Open Access: 2 results) Presentation (6 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results, Invited: 1 results)
Proceedings of the Twenty-Fifth International Symposium on Artificial Life and Robotics
Volume: AROB 25th 2020 Pages: 964-969
Letters on Evolutionary Behavioral Science
Volume: 10 Issue: 2 Pages: 7-10
10.5178/lebs.2019.70
The Transactions of Human Interface Society
Volume: 20 Issue: 4 Pages: 435-446
10.11184/his.20.4_435
130007521331
Advances in Cognitive Neurodynamics
Volume: VI Pages: 79-86
10.1007/978-981-10-8854-4_10
Advances in Cognitive Neurodynamics(VI): Proceedings of the 6th International Conference on Cognitive Neurodynamics - 2017
Volume: - Pages: 327-333
10.1007/978-981-10-8854-4_41
The Proceedings of the 28th Annual Conference of the Japanese Neural Network Society
Volume: - Pages: 40-41
VR学研報
Volume: SBR2018-13 Pages: 27-32
Japanese Pharmacology & Therapeutics
Volume: 46 Pages: 2043-2062