Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では申請者の”生体高分子をキラル反応場とする超分子不斉光反応系”で培った知識と経験を、配位アシンメトリー不斉空間のキラル反応場としての活用研究に適用し、配位アシンメトリー不斉空間構築のスカッフォールドとして、タンパク質など生体高分子のキラル空間が活用できるのか?さらに構築した不斉空間が、超分子不斉光反応のキラル反応場として機能するのかを明らかにする。本研究により、クリーンなエネルギーである光を反応駆動力とし、生分解性の生体高分子を不斉反応場として活用し、水を溶媒とする"環境調和型不斉合成法"の有効性が明らかになること期待される。
本研究では配位アシンメトリーにより構築される非対称空間を、“キラル反応場”として活用する超分子不斉光反応系を構築し、配位アシンメトリーの分子キラリティーへの転写、さらに触媒的反応に展開することによるキラリティー増幅の実現に取り組んだ。近年、医薬や農薬や食品のみならず、液晶材料や次世代表示材料として期待される円偏光発光(CPL)材料等、新規機能材料をはじめ、多くの分野で様々な光学活性化合物合成への要求が急速に増大し、現在、主流の熱的不斉合成を補完する新たな合成法の構築が待望され、光を用いる光不斉反応が注目されている。不斉光化学は、電子的励起状態を経由するため、熱的合成では困難、あるいは多段階を要する生理活性天然物やCPL 材料等に多く見られる多環芳香族・高歪化合物等を1段階で合成可能な例も報告され、熱的不斉合成を補完する力量ある不斉合成法としての発展が期待されている。さらにクリーンな光を反応の駆動力とすることから、環境調和型合成法としても期待されている。具体的には、自己集合的に形成される配位アシンメトリーを、環境調和型プロセスとして注目されている超分子光合成のキラルナノリアクターとしての活用を目指し、血清アルブミンへの金属配位を基質結合足場とする新規不斉光反応系構築に取組み、均一系では合成困難なキラル光二量体のほぼ完全な鏡像体選択率での合成に成功した。また酒石酸と二鎖型界面活性剤を水中で混合するだけで形成される螺旋型ナノリボン集合体をケイ素化合物でラップしたハイブリッドナノリボン集合体を反応場とする超分子光反応により、機能材料として重要であるが従来合成が困難であった頭Head-to-Head型二量体を97%以上の選択性で合成できることも明らかとし当初計画以上の成果が得られた。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Journal Article (13 results) (of which Int'l Joint Research: 4 results, Peer Reviewed: 13 results, Open Access: 8 results) Presentation (12 results) (of which Int'l Joint Research: 5 results, Invited: 8 results) Book (4 results) Patent(Industrial Property Rights) (1 results)
ACS Biomaterials Science & Engineering
Volume: 8 Issue: 5 Pages: 1799-1805
10.1021/acsbiomaterials.2c00048
RSC Advances
Volume: 11 Issue: 51 Pages: 32030-32037
10.1039/d1ra05791j
Advanced Materials Interfaces
Volume: 9 Issue: 1 Pages: 2101954-2101954
10.1002/admi.202101954
Chemical Communications
Volume: 56 Issue: 69 Pages: 10058-10061
10.1039/d0cc04198j
The Journal of Physical Chemistry B
Volume: 124 Issue: 22 Pages: 4512-4526
10.1021/acs.jpcb.0c01483
Nanoscale Advances
Volume: 2 Issue: 9 Pages: 3798-3803
10.1039/d0na00315h
Langmuir
Volume: 36 Issue: 23 Pages: 6365-6369
10.1021/acs.langmuir.0c00427
European Polymer Journal
Volume: 135 Pages: 109885-109885
10.1016/j.eurpolymj.2020.109885
Angewandte Chemie International Edition
Volume: - Issue: 28 Pages: 11360-11363
10.1002/anie.202004221
ChemPhotoChem
Volume: 5 Issue: 2 Pages: 167-172
10.1002/cptc.202000199
Volume: 3 Issue: 6 Pages: 356-360
10.1002/cptc.201900024
Chemistry Letters
Volume: 48 Issue: 4 Pages: 341-344
10.1246/cl.181048
130007624438
Volume: 48 Issue: 4 Pages: 357-360
10.1246/cl.190012
130007624434