Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
カーボンナノチューブ(CNT)は,炭素原子でできたナノメートルサイズの筒であり,新素材として注目を集めています.このCNTに金属原子を埋め込んだ金属-カーボンナノチューブ(M-CNT)は,筒内部に金属原子が並んだ空間を持ち,CNTの高機能化につながる可能性を秘めています.本研究では,M-CNTのモデルとして,右ネジ・左ネジのような筒の巻方向,埋め込む金属および筒の大きさを揃えた金属-カーボンナノベルト(M-CNB)の合成に挑みます.さらに,このM-CNBをつなげたナノチューブの内部空間を活用した革新的な機能を探索します.
芳香環が環状に縮環したカーボンナノベルト(CNB)は,カーボンナノチューブの部分構造に相当し,その物性と機能に関心がもたれている.そのπ共役骨格に金属原子を組み込んだ金属-カーボンナノベルト(M-CNB)では,金属原子のd電子と共役系のπ電子との相互作用により,CNBとは異なる特性の発現が期待される.本研究では,このM-CNBにキラリティーを導入したキラルM-CNBを開発し,その筒内部のアシンメトリック配位空間が生み出す機能の発見・開拓を目指す.今年度は,重要な鍵化合物である環状配位子の合成に成功した.配位子の合成法の確立という,本研究計画の最も重要な部分を達成できた.また,モデル化合物を用いて,二価パラジウムとの錯形成を予備的に検討し,モデル化合物にパラジウムが配位することが示唆された.
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2021 2020 2019
All Journal Article (4 results) (of which Peer Reviewed: 4 results) Presentation (12 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)
Polymer Journal
Volume: 53 Issue: 4 Pages: 565-571
10.1038/s41428-020-00451-1
Angewandte Chemie International Edition
Volume: 59 Issue: 41 Pages: 18023-18028
10.1002/anie.202007866
Tetrahedron Letters
Volume: 61 Issue: 21 Pages: 151870-151870
10.1016/j.tetlet.2020.151870
Dalton Transactions
Volume: 49 Issue: 9 Pages: 2781-2785
10.1039/d0dt00323a