Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
光には右回転する光、左回転する光の二種類の円偏光発光(CPL)が存在し、現在の液晶に多用される直線偏光とは異なる光学特性を有する。本研究では、CPLを自家発光する光学活性有機発光ダイオードCP-OLEDの開発を指向し、高性能な有機円偏光発光体(CPL体)および有機-ランタノイドハイブリッドCPL体の開発を行う。
一般的に、有機-無機ハイブリッド発光体、有機発光体から円偏光発光(CPL)を作り出す場合、光学活性な発光体を用いる。本研究では、ラセミ体あるいはアキラルな有機-無機ハイブリッド発光体、有機発光体を用い、外部磁場を用いることにより、磁気円偏光発光(MCPL)の発出を試みた。ラセミ体のEu(III)(hfa)3, Tb(III)(hfa)3などのランタノイド発光体や、それらに各種有機配位子を組み合わせた有機-ランタノイドハイブリッド発光体に外部磁場を印加し、MCPLを測定したところ、ラセミ体であるにもかかわらず、Eu(III)、Tb(III)由来のシャープな10-2~10-3/T-1 オーダーのMCPLを観測することに成功した。さらに、磁場の方向(N-UpあるいはS-Up)を変えることにより、MCPLの回転方向を制御することにも成功した量子ドットは、その粒子径を変えることで発光波長を変えることができる。そこで、アキラルな量子ドットCdS/ZnSに外部磁場を印加することによるMCPL特性について検討した。その結果、CdS/ZnS(粒子径:4.5 nm)は固体状態とPMMA状態で、外部磁場を印加することにより、410 nm付近にS-Up(S→N)で正(+)のMCPLを示し、N-Upでは負(-)のMCPLを示した。さらに、無機発光体、Y2O3:Eu (赤), BaMgAl10O17:Eu, Mn (緑) BaMgAl10O17:Eu (青)を粉末状態でMCPL特性評価したところ、キラリティを持たないにも関わらず極大MCPL波長(λMCPL)608 nm, 511 nm, 441 nmでそれぞれMCPLを観測することに成功した。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2021 2020 2019
All Journal Article (6 results) (of which Peer Reviewed: 6 results, Open Access: 1 results) Presentation (5 results)
Chemical Physics Letters
Volume: 767 Pages: 138353-138353
10.1016/j.cplett.2021.138353
Physical Chemistry Chemical Physics
Volume: 23 Issue: 9 Pages: 5074-5078
10.1039/d0cp05775d
Dalton Transactions
Volume: 49 Issue: 28 Pages: 9588-9594
10.1039/d0dt01464h
Photochemical & Photobiological Sciences
Volume: 18 Issue: 12 Pages: 2859-2864
10.1039/c9pp00296k
Tetrahedron
Volume: 75 Issue: 21 Pages: 2944-2948
10.1016/j.tet.2019.04.025
RSC Advances
Volume: 9 Issue: 4 Pages: 1976-1981
10.1039/c8ra09785b