Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では、新奇な「13族元素混合型水素化物」の合成と反応性の開拓、および、従来にない「13族元素-14族元素混合型水素化物」の開発から構成される。学術的にも価値の高い「非対称型水素化物」を創り出し、高度に分極した「非対称な三中心二電子結合」に由来する特異な物質変換について調査する。従来の「対称型水素化物」では困難であった小分子の活性化法や、異種元素間結合の構築法を開発して、「配位アシンメトリー」の新しいサイエンスに立脚した分子機能の創出に貢献する。
本研究では、「アルマボラン(6)」などの新奇な「13族元素混合型水素化物」を設計・合成し、「非対称型水素化物」の分子構造や電子状態を解明するとともに、小分子の活性化などの反応性の開拓を通して、新しい学理「配位アシンメトリー」の創出に貢献することを目的とする。これまでの元素科学研究から見いだした先駆的知見をプラットホームにして、学術的にも価値の高い「非対称型水素化物」を創り出し、従来の対称型水素化物では困難であった小分子の活性化法や異種元素間結合の構築法を開発して、「配位アシンメトリー」の新しいサイエンスに立脚した分子機能の創出に貢献することを目的とする。令和2年度は、令和元年度に引き続き、種々の「縮環型立体保護基(Rind基)」 を有する「ジボラン(6)」と「ジアルマン(6)」との均一化反応による「アルマボラン(6)」の生成について詳細に調査した。かさ高いEind基を有する「アルマボラン(6)」は溶液中においても安定に存在するのに対し、Eind基よりもかさの大きなMPind基とかさの小さなEMind基を組み合わせた「アルマボラン(6)」は溶液中において不安定であり、「ジボラン(6)」および「ジアルマン(6)」との平衡状態になることを分光学的手法により明らかにした。また、令和2年度は「アルマボラン(6)」の電子構造について理論計算により調査した。アルミニウム上がプラス、ホウ素上がマイナスに電荷分離した極限構造式の寄与について明らかにし、非対称な三中心二電子結合に関する理論的知見を得た。さらに、「アルマボラン(6)」と強いルイス塩基であるN-ヘテロ環状カルベンとの反応性について調査し、「アルマン・NHC付加体」および「ボラン・NHC付加体」が生成することを突き止めた。「アルマボラン(6)」の還元反応についても調査した。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2020 2019 Other
All Journal Article (4 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results, Peer Reviewed: 4 results) Presentation (8 results) (of which Invited: 2 results) Remarks (2 results)
Chemistry Letters
Volume: 49 Issue: 3 Pages: 311-314
10.1246/cl.190952
130007805917
Volume: 49 Issue: 2 Pages: 141-144
10.1246/cl.190795
130007795157
Inorganics
Volume: 7 Issue: 11 Pages: 129-129
10.3390/inorganics7110129
Volume: 48 Issue: 9 Pages: 1168-1170
10.1246/cl.190438
130007703043
https://www.apch.kindai.ac.jp/laboratory/matsuo/index.html
http://www.apch.kindai.ac.jp/element-folder/index.html