Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
Weakly Interacting Massive Particle (WIMP) は宇宙暗黒物質 (DM) の候補として精力的に研究がされてきた。しかし、近年の直接検出実験の結果から、WIMP 仮説は見直しが迫られている。本研究は「DM が WIMP なのかそうでないのかを、現在及び将来の精密測定実験、DM の直接および間接検出実験の組み合わせから明らかにすること」を目的とする。そのために、WIMP 模型とそれ以外の模型それぞれについて、模型の特色が各種物理量に相関してどう表れるか、それが将来実験(HL-LHC 実験や ILC 実験など)で探索可能か、を明らかにする。
まず擬南部ゴールドストン暗黒物質の模型の構築を行った。現在の直接探索実験の結果は,暗黒物質の核子との散乱断面積は,素朴な暗黒物質シナリオで期待さ れるよりも十分小さいことを要求する。その要求を満たす簡素な模型として,近年,擬南部ゴールドストンを暗黒物質とする模型が研究されている。いくつかの バリエーションがあるが,我々は,対称性の破れに伴うドメインウォールが生じず,エネルギー密度を現実的に説明できる模型で,かつ,模型に含まれるエネル ギースケールに不自然な階層性がない模型の構築に成功した。これは,現実的な擬南部ゴールドストン暗黒物質模型を考える上で意義がある。また,擬南部ゴー ルドストン暗黒物質模型では,直接探索実験との比較の際に,量子補正を考慮する必要があるが,最終的な結果に効いてこない項は落としていいことを議論し た。これによって理論計算はかなり簡素なものになった。並行して,電弱相互作用をするスピン1暗黒物質模型を重力波で検証可能かを検討した。結果として,コライダー実験や,暗黒物質探索実験では迫れないパラ メータ領域も,重力波を使えば検証可能な領域があることを示すことができた。結果は現在,雑誌に投稿中である。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Int'l Joint Research (2 results) Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results, Open Access: 3 results) Presentation (10 results) (of which Int'l Joint Research: 7 results, Invited: 3 results)
Progress of Theoretical and Experimental Physics
Volume: 2023 Issue: 3 Pages: 1-23
10.1093/ptep/ptad021
Journal of High Energy Physics
Volume: 2020 Issue: 1 Pages: 114-114
10.1007/jhep01(2020)114
Physical Review D
Volume: 100 Issue: 5 Pages: 055018-055018
10.1103/physrevd.100.055018