マントルウェッジ蛇紋岩の準脆性流動と深部スロー地震の関連性
Publicly Offered Research
Project Area | Science of slow earthquakes |
Project/Area Number |
19H04624
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
平内 健一 静岡大学, 理学部, 准教授 (10633290)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 沈み込み帯 / 蛇紋岩 / スロー地震 / マントルウェッジ |
Outline of Research at the Start |
本研究では、沈み込み帯における深部スロー地震の震源域に相当する温度・圧力・流体環境下で形成された蛇紋岩体の構造解析を行い、1)蛇紋岩がプレート境界に沿ってどのような変形挙動を示すのか、2)その摩擦・流動特性が低周波地震などのスロー地震の特徴である「ゆっくりとした剪断破壊」を起こしうるのかについて明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
西南日本の深部スロー地震発生域に相当する温度圧力条件下で形成された四国三波川帯の前弧マントルウェッジ蛇紋岩について構造岩石学的解析を行った。研究成果の概要は以下の通りである。 蛇紋岩はblock-in-matrix構造を呈し、ブロックは高間隙流体圧下での剪断・開口破壊に伴って形成した。マトリックスをなす蛇紋石(アンチゴライト)の一部は結晶方位定向配列を示し、より細粒である蛇紋石ほど波動消光や亜粒界が発達していた。蛇紋岩は脆性破壊(ブロック)と転位クリープ(マトリックス)が混合した変形機構をもっていたと言える。 蛇紋石の摩擦則および流動則を用いて構成された西南日本のプレート境界に沿った強度断面図に基づくと、(1)脆性破壊は流体圧が静岩圧あるいは過剰静岩圧状態で起こること、(2)転位クリープはやや低い流体圧下において卓越することを示唆する。深部スロー地震に特徴的なEpisodic Tremor and Slipは、プレート境界域における流体圧の上昇・下降サイクルに起因した蛇紋石の変形機構の遷移に起因して発生している可能性がある。本結果は査読付き国際学術誌に投稿中である。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)