Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
これまでにアンブレインを生合成する手法として,変異型スクアレン-ホペン環化酵素(SHC)によって単環を形成した後,テトラプレニルβクルクメン環化酵素(TC)によって二つ目の環を形成する段階的合成法と,変異型TC(SAC)のみを用いる直接的合成法を報告している。これら酵素の機能改変から,天然にはないアンブレイン類縁体を合成する。
新しい酵素である「アンブレイン合成酵素」を人工的に創出し、生合成による供給経路の確立に着手するとともに、アンブレインの香気成分への化学変換、ならびに薬理活性評価研究をあわせて展開した。まず、細菌の酵素をリデザインすることにより、アンブレインを大量生産するための「アンブレイン合成酵素」を創出した。アンブレインの収率は、以前報告されたものの約20倍向上できた。次に、アンブレインから龍涎香の香気成分への効率的な化学変換系を確立した。香気成分の収率は、既知の方法や天然の龍涎香の約8~15倍であった。光増感剤の種類によって、香り成分の比率が異なっており、反応条件によって「人工龍涎香」の香りを変えることができることが示唆された。最後に、酵素合成したアンブレインを用いて、破骨細胞の分化促進とアミロイドβ誘導性神経細胞死の抑制という2つの新しい薬理活性を見出した。今後、骨代謝改善とアルツハイマー病予防に働く薬剤の開発につながる可能性がある。生合成経路が不明な希少天然物、アンブレインを研究室内で創出した酵素を使った人工生合成経路で合成し、その合成効率を飛躍的に高めることができた。アンブレインの生合成においては、真の生産者のみならず天然由来の生合成酵素も未だ特定されていない。本研究は、生合成遺伝子の利用の適用が困難な天然物を異なる生合成酵素のリデザインから創出したことに大きな意義を持つと考えられる。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Scientific Reports
Volume: 10 Issue: 1 Pages: 9643-9643
10.1038/s41598-020-76624-y
Plant Communications
Volume: 1 Issue: 5 Pages: 100051-100051
10.1016/j.xplc.2020.100051
ACS Chemical Biology
Volume: - Issue: 6 Pages: 1517-1525
10.1021/acschembio.0c00145
120006892058
Antimicrobial Agents and Chemotherapy
Volume: 64 Issue: 5 Pages: 01755-19
10.1128/aac.01755-19
Chembiochem
Volume: - Issue: 20 Pages: 2931-2938
10.1002/cbic.202000235