Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
胚乳特異的発現遺伝子のDNA脱メチル化、および、遺伝子発現誘導にDNA脱メチル化酵素が関与しているかを明らかにするために、初期胚乳で強く発現するOsROS1aの機能解析を行う。胚乳特異的発現遺伝子のH3K9me2蓄積パターンダイナミクスを司る因子を明らかにするために、IBM1様ヒストンH3K9脱メチル化酵素およびSU(VAR)3-9様H3K9脱メチル化酵素の機能解析を行う。種子貯蔵タンパク質遺伝子の胚乳特異的発現に必須のbZIP型転写因子RISBZ1のX線結晶構造解析により、RISBZ1が獲得した胚乳特異的遺伝子発現制御機能の分子進化を解明する。
1. 胚乳特異的発現遺伝子のDNAメチル化・脱メチル化に関与する因子の同定胚乳特異的発現遺伝子の、胚乳以外の組織におけるCHGメチル化はDDM1経路によって制御される。ゲノム編集によって作出したDDM1経路で機能するDNAメチル化酵素CMT2およびCMT3の機能欠損変異体のメチローム解析から、胚乳特異的発現遺伝子(鍵穴)はCMT3(鍵)によって胚乳以外の組織でCHGメチル化を受けることを示した。また、シロイヌナズナのCMT2はCHGメチル化も制御するが、イネCMT2はほとんどCHGメチル化に関与しないこと、RdDM経路とDDM1経路のCMT2およびCMT3が拮抗してCHHメチル化を制御することを発見した。2. 胚乳特異的発現遺伝子のH3K9me2除去・蓄積に関与する因子の同定胚乳特異的遺伝子発現にH3K9me2が関与しているかを明らかにするため、胚乳特異的発現遺伝子を「鍵穴」、IBM1様ヒストンH3K9脱メチル化酵素を「鍵」として、JMJ715、JMJ718、JMJ719、JMJ720のノックアウト変異体を作出した。ChIP-seqの結果、jmj715およびjmj718では、H3K9me2もH3K4me1も変化しておらず、これらの因子では機能が冗長的であることが示唆された。3. 胚乳特異的遺伝子発現を制御する転写因子の解析種子貯蔵タンパク質遺伝子(鍵穴)の主要な制御因子(鍵)であるRISBZ1に加えて、小胞体ストレス応答のキー転写因子であるOsbZIP39およびOsbZIP60(合鍵)が胚乳特異的発現に必須のGCN4モチーフに結合することを発見した。小胞体ストレスによって種子貯蔵タンパク質遺伝子発現は抑制されるため、RISBZ1とOsbZIP39およびOsbZIP60が拮抗的に種子貯蔵タンパク質遺伝子発現を制御していることが示唆された。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Int'l Joint Research (2 results) Journal Article (4 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results, Peer Reviewed: 4 results, Open Access: 2 results) Presentation (6 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results, Invited: 4 results)
The Plant Cell
Volume: 33 Pages: 85-103
10.1093/plcell/koaa006
Molecular Plant
Volume: 13 Issue: 6 Pages: 814-816
10.1016/j.molp.2020.03.013
Methods in Molecular Biology
Volume: 2072 Pages: 119-128
10.1007/978-1-4939-9865-4_10
Breeding Science
Volume: 69 Issue: 2 Pages: 191-204
10.1270/jsbbs.19005
130007679190