Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
太陽中心部での熱核融合反応によって生成する太陽ニュートリノのうち約86%を占めるppニュートリノを観測することは、太陽中心部の直接的なプローブになると同時に、ニュートリノ振動の研究やニュートリノ異常磁気モーメントの探索など、素粒子物理学においても非常に重要である。本研究では、次世代の大型液体キセノン検出器XENONnTを用いてppニュートリノによる電子散乱事象のリアルタイム観測を目指す。
太陽中心部での熱核融合反応によって生成する太陽ニュートリノのうち約86%を占めるppニュートリノを観測することは、太陽中心部の直接的なプローブになると同時に、ニュートリノ振動の研究やニュートリノ異常磁気モーメントの探索など、素粒子物理学においても非常に重要である。本研究では、次世代の大型液体キセノン検出器XENONnTを用いてppニュートリノによる電子散乱事象のリアルタイム観測を目指す。また、観測されたエネルギースペクトルの情報を用いて、ニュートリノの異常磁気モーメントなどの素粒子標準理論を超えた現象の探索を行う。本研究において観測したい信号は、液体キセノン検出器中でのppニュートリノによる電子散乱であるが、その際の背景事象となるものとして、85Krのベータ崩壊事象、222Rnの娘核214Pbのベータ崩壊事象、および136Xeのニュートリノを伴う二重ベータ崩壊事象、がある。いずれも液体キセノン検出器中に一様に分布する電子事象のため、ppニュートリノの信号事象と区別が難しい。そこで、クリプトンやラドンを蒸留などの手法で可能な限り除去するとともに、ラドン娘核を解析的に識別して取り除く手法の開発を行う。本年度は、キセノン中のラドンを除去する新しい技術の開発の検討を行ってきた。また、神岡地下施設に設置されている極低バックグラウンドアルファ線カウンターを用いて、液体キセノン検出器部材(PTFEやワイヤ電極)の表面バックグラウンドの測定を行ってきた。
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
All 2019
All Presentation (2 results)