Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
液晶エラストマーの異方収縮を利用したキンク導入とそれによる高分子材料の強化を行なう。液晶エラストマーと結晶性高分子鎖からなるブロック共重合体を合成し、この材料に対してキンクを発現させ、材料強化を図る。キンク導入のために液晶エラストマーの異方的収縮を利用する。我々はすでに、高分子材料(SBS トリブロック共重合体)にキンクが発現する場合の小角X 線散乱パターンの計測を行なっており、一軸延伸するとキンクが発現するという知見を踏まえ、本研究の着想に至ったが、材料強化には結びついていないので、キンクを一軸延伸によって導入すべきではなく、延伸せずにキンクを導入することが材料強化のために重要である。
硬軟2成分からなるラメラ状ミクロ相分離構造を形成するブロック共重合体に注目してキンク形成に関する研究を行なった。室温で軟質なゴム状ラメラと硬質なガラス状ラメラが交互に積層した構造を持つトリブロック共重合体フィルムを一方向に延伸するとキンク構造を発現できるため、キンク導入による高分子材料の強化の可能性が期待されている。本研究では、ラメラ状ミクロ相分離構造を試料表面に対して垂直に配向させたフィルム状試料を用いて、圧縮変形と一軸延伸変形の両方の手段を用いてキンク形成を試みた。2次元小角X線散乱パターンの測定の結果、一軸延伸では明確にキンク形成が見られた。一方、圧縮変形は不明瞭であり、大きな構造変化は認められなかったものの、材料強化の可能性が期待される結果となった。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2021 2019
All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 2 results)
Journal of the Society of Materials Science, Japan
Volume: 70 Issue: 1 Pages: 17-24
10.2472/jsms.70.17
130007970969
Journal of Fiber Science and Technology
Volume: 75 Issue: 8 Pages: 99-111
10.2115/fiberst.2019-0013
130007699333
Polymer Journal
Volume: 52 Issue: 4 Pages: 421-433
10.1038/s41428-019-0287-z
40022335552