Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究の目的は、5種類以上の元素を等モル程度含んだ固溶体を基本とする高エントロピー合金(HEA)ナノ粒子のバルク合金片からの直接合成法の確立と、その物性評価である。しかし、高エントロピー合金のナノ粒子合成において、バルク合金体からの直接合成法の報告例は全くみあたらない。そこで、本研究では、アーク溶解法によって作製したバルクの高エントロピー合金塊を圧延・切断してプラズマ電極を作製し、液中プラズマプロセッシング法によってバルクHEA からのHEA ナノ粒子の直接合成を目指す。
液中でのプラズマ法を用いたハイエントロピー合金(HEA)ナノ粒子の直接合成に引き続き従事した。ハイエントロピー合金とは多元素を等モル程度含んだ合金のことである。液中プラズマ、さらには、レーザーアブレーション法の適用、酸化した多元素合金の還元、その際における合金ナノ粒子のカプセル化に挑戦し結果をえた。レーザーアブレーション法と同様液中プラズマ法においても、前周期遷移金属の場合には酸化したナノ粒子が生成した。溶媒を有機溶媒に代えても、還元体を得ることが難しかった。本研究では前周期遷移金属に集中し、得られたナノ粒子は還元操作によってハイエントロピーナノ粒子化できると考え、水素環境場における還元によって微細な合金ナノ粒子の合成に挑戦した。筆者らは酸化スズをベーマイトでコーティングし還元操作によってコアシェル構造を持つナノ粒子の合成に成功している。そこで、ハイエントロピー合金ナノ粒子においても、還元操作においては金属酸化物コーティングを行い、還元操作時の融合・凝集を防ぐ操作を行った。本研究においてもべーマイト処理法を用いて、それによって粒子1つをアルミナコートすることに成功した。つまり、べーマイトコーティング手法は汎用的で、比較的幅広い合金系に適応できる可能性を見出した。得られたナノ粒子についてさらにXRD、TEM、SEMなどによって構造解析を行った。まだ十分なデータの蓄積が得られていないので引き続き検討する。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Langmuir
Volume: 37
Volume: 36 Issue: 12 Pages: 3004-3015
10.1021/acs.langmuir.0c00152
New Journal of Chemistry
Volume: 44 Issue: 12 Pages: 4704-4712
10.1039/d0nj00288g
材料表面
Volume: 5 Pages: 11-17
RSC Advances
Volume: 9 Issue: 38 Pages: 21786-21792
10.1039/c9ra02987g
https://nanoparticle.hokkaido.university/