多元拡散対法を利用した新規ハイエントロピー材料の探索とハイスループット物性測定
Publicly Offered Research
Project Area | High Entropy Alloys - Science of New Class of Materials Based on Elemental Multiplicity and Heterogeneity |
Project/Area Number |
19H05165
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
池田 輝之 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 教授 (40314421)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
|
Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
|
Keywords | マルチプル拡散法 / 多元系状態図 / 多元拡散法 / 状態図 / 拡散 / 焼結 / 拡散接合 / 熱電材料 / マルチプル拡散対法 / 相互拡散係数 |
Outline of Research at the Start |
ハイエントロピー合金は,様々な特異な物性を示し,その理解は材料科学の発展の突破口となるだろう.今後,新規ハイエントロピー合金の探索,ならびに様々な物性の調査が待たれるところであるが,5種類以上の元素から成るというハイエントロピー合金の性質上,可能な元素の組み合わせは膨大な数に上るため,探索手法の高効率化が急務である.本研究では,我々が多元系から成る物質の探索的研究を加速させる手段として開発してきた多元拡散対法を取り入れ,半導体系の新規ハイエントロピー合金やハイエントロピー化合物半導体を探索,熱物性マッピングデータの取得を行う.また,網羅的相互拡散データを作成するとともに解析方法を確立する.
|
Outline of Annual Research Achievements |
調査したい系の元素の焼結体をホットプレス等で作製し,その試料を様々な温度と時間でアニールし,この試料全体をランダムにEPMAで組成分析すると,存在する相の組成範囲に点が現れ,それを詳細に解析すると相の存在組成範囲や相境界を決定できる.本研究では,まずAl-Fe-Si 系を例に多元拡散法を用いた状態図の精密な解析方法を開発した. タイラインの抽出には,相境界をまたぎ隣接している測定点を結んだ線分はタイラインを示すことを利用する.あらゆる組成におけるタイラインを調査すれば,状態図に存在する相の存在組成範囲も決定される.ただし,隣接する測定点を結んだ線分がタイラインを示すのは2点間に相境界が存在するときのみに限られ,そうでない線分を除くアルゴリズムが必要である.そこで隣接する測定点を結んだ全ての線分に対し,次の処理を行うアルゴリズムによりタイラインを抽出した. 1) 相境界上にのった点を除く.2) タイラインを示す線分は長さ,傾きが似ているものが存在するという性質を利用.3) 単相領域内の線分を除く. さらに,多元拡散法における点密度から存在組成範囲を推測する方法を CrMnFeCoNi 合金に適用した.焼結多元拡散法によりCrMnFeCoNi 合金で得られた密度プロットを解析し,点密度の勾配が大きい領域が四面体組成空間の中心付近で二つに分かれることが分かった.大きい方の領域は CrMnFeCoNi 合金の存在組成範囲を示す可能性がある.そこで,二つの領域の間の平均組成を持つ試料を作製し長時間アニール後の組織を調べたところ2相に分離しており,組成分析の結果,密度勾配の大きい領域同士で相平衡しているという結果となった.これは密度勾配からの相境界の推察と一致する. このように多元系での状態図の実験的調査に多元拡散法は有効であることが明らかとなった.
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(16 results)