Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
大脳皮質感覚野に着目し、各発達期において免疫異常の履歴をもつマウスのエピジェネティックな変化および遺伝子発現の変化を、DNAメチル化に対する検証およびミクログリア特異的遺伝子発現解析法を用いて明らかにし、成熟過程のミクログリアを2光子顕微鏡による機能イメージングと相関づける。続いて、この免疫履歴をもつマウスに対して拘束ストレスを付加し、誘導されるミクログリアの機能変化を検出し、その後表出する遺伝子異常と結びつける。さらにミクログリアの機能変化によって引き起こされる表現型の差異を、特にミクログリアによるシナプス修飾・血液脳関門の透過性制御に着目して、2光子顕微鏡で可視化することで明らかにする。
本研究ではミクログリアによる精神疾患の関与を解明する研究を行った。ミクログリアはこれまで成熟期においてシナプスなどの恒常性を維持する働きがあることがわかっている。近年全身炎症などが精神症状に寄与することが知られているが、この全身炎症に伴ってミクログリアが血管にCCL5-CCR5のシグナルによって遊走し、炎症早期はCldn5を発現することによって血液脳関門(BBB)の透過性に保護的に作用すること炎症後期においてはCD68を発現することによって、BBBの透過性を増加させることを明らかにした。これによってBBBを介した精神疾患の治療戦略を組み立てることができるようになった。さらに妊娠中のマウスに炎症を引き起こすことで児の自閉症を引き起こすことが知られているが、この際に増加するサイトカインプロファイルを明らかにし、ミクログリアの成熟を促すマーカーの変化を伴うこと、さらにこの極性が行動異常と相関することから、ミクログリアの動態の極性を誘導することで、その生理機能を損なうことを明らかにした。また2Hit論理で統合失調症様症状を発症するモデルマウスの創出に成功し、このマウスにおけるミクログリアのエピゲノム変化が成熟期の発現分子変化およびシナプスに対する作用を変化させることを長期生体イメージングを用いて明らかにし、さらにこのエピゲノムの変化がストレスによって行動異常をもたらす分子基盤及び神経回路基盤を明らかにした。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2021 2020 2019 Other
All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (12 results) (of which Int'l Joint Research: 6 results, Peer Reviewed: 12 results, Open Access: 9 results) Presentation (5 results) (of which Invited: 2 results)
Science Advances.
Volume: -
Sci Rep
Volume: 10 Issue: 1 Pages: 21378-21378
10.1038/s41598-020-78294-2
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Volume: 11 Issue: 1 Pages: 19-19
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Neuropathology
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