Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
体細胞分裂と比較した場合、減数分裂では還元型の染色体分配を実行する第一分裂前期のステージが挿入されている点が両者の本質的な相違となっている。この第一分裂前期は細胞周期のG2期に相当するが、体細胞では見られないユニークな染色体動態が観察される。とりわけ本研究では減数第一分裂前期と体細胞型G2期との違いが何であるかという問題に置き換えて研究を推進する。
本研究は減数第一分裂の制御機構の解明を目的とする。そこで本研究では、 (1) 減数第一分裂前期の制御を支える分子機構の解析、(2) STAR8 相互作 用因子の減数分裂における役割の解明、これら2つの角度から体細胞分裂との違いを本質的に決定 付ける減数第一分裂前期の制御のメカニズムの解明を目指す。最近我々はは減数分裂開始に関わる 新規因子 MEIOSIN を同定した。MEIOSIN は STRA8 と複合体を形成して減数第一分裂前期の進行に関連する多くの遺伝子のプロモ ーターに結合する転写因子として働くが、MEIOSIN-STRA8 複合体によって直接制御される標的遺 伝子には約 50 個の未解析の hypothetical gene が含まれることが判明している。本研究では MEIOSIN-STRA8 複 合体の発現制御下にあるhypothetical geneの網羅的なKOスクリーニングによって、減数第一分裂 前期の制御に必須の役割を果たす新規の因子の同定を試みた。受精卵への CRISPR-Cas9 導入による遺伝子破壊を行い、4 週齢 F0 個体の精巣が委縮する表現型を示すことを指標にスクリーニングと表現型の解析を行ったところ、新たに減数第一分裂前期において組み換えやタンパク質分解、パキテン期の転写制御などのプロセスに関与する因子を見出した。また STAR8と相互作用するMEIOSIN とは別の核タンパク質を同定し、これと相互作用できない変異型STAR8の作製により、減数分裂の開始制御に雌雄差があることを見出した。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2020 2019 Other
All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (11 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Invited: 2 results) Remarks (2 results)
Dev. Cell
Volume: in press
http://www.imeg.kumamoto-u.ac.jp/bunya_top/chromosome-biology/
https://researchmap.jp/read0123107/