人工分子で捉えて観る、タンパク質輸送機械の輸送発動の瞬間
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Engine: Design of Autonomous Functions through Energy Conversion |
Project/Area Number |
19H05401
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Complex systems
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
田中 俊一 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (70591387)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | タンパク質輸送装置 / 前駆体タンパク質 / 人工結合タンパク質 / X線結晶構造解析 / タンパク質工学 |
Outline of Research at the Start |
生物がつくるタンパク質輸送装置は、極めて精巧な生体分子機械である。その動作機序の解明は、新たな分子機械創成の合理的設計指針を与え、ナノバイオテクノロジーの発展に貢献する。 これまでの研究から、タンパク質輸送装置の動作機序に関して多くのことが分かってきた。しかし、「タンパク質輸送装置がその内部で、前駆体タンパク質をどう輸送しているのか?」は、未だ解明に至らないブラックボックスである。 そこで本研究では、研究代表者独自のアプローチによって、前駆体タンパク質が輸送装置の内部を通る瞬間を捕捉し、その構造をX線結晶構造解析によって観察することで、タンパク質輸送装置の動作機序におけるブラックボックスを開く。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の趣旨は、生体分子機械であるタンパク質輸送装置が、その内部でどのように前駆体タンパク質を輸送しているのか、その動作機序を理解することにある。グラム陰性細菌Serratia marcescensの持つI型タンパク質輸送装置(T1SS)をモデルに、本年度は、(1)タンパク質輸送装置を構成するサブユニット(LipB、LipC、LipD)の単体ならびに複合体の構造機能解析、(2)タンパク質分泌能をリアルタイムで測定するための人工蛍光分子プローブの開発に取り組んだ。 (1)について、LipBの膜貫通領域を含めた状態での高純度タンパク質精製に成功し、さらに、結晶化条件の最適化にも至った。膜貫通二量体としてのモデル構造から、LipBの構造内部にある正電荷クラスターと、前駆体タンパク質に特徴的な負電荷アミノ酸領域との静電的相互作用が、効率的な輸送の原動力となっていることが示唆された。LipDについては、これまで用いてきたBL21(DE3)株やC43(DE3)株の大腸菌ではタンパク質発現効率が低かったため、TolC欠損株を導入し、安定的なタンパク質精製ができるようになった。今後は、LipDの構造解析、LipB-LipC-LipD複合体の構造解析、さらに、前駆体タンパク質をその内部に含んだ状態での複合体の構造解析を進め、タンパク質輸送装置の動作機序についてさらに精緻な知見を得たいと考えている。 (2)について、赤色蛍光タンパク質(mRFP)のタンパク質工学によって、分泌される前の細胞内ではアンフォールディング状態を維持して蛍光を発さず、一方で、分泌された後には直ちにフォールディングが起こって蛍光を発する、新たな人工蛍光分子プローブの開発に成功した。当該プローブを活用することで、今後、タンパク質輸送装置のin vivoでの定量的な機能解析や、進化工学による高機能化が容易になると期待できる。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)