Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
ウイルス性脳炎は原因不明のものを含め散発的に発生するが、重症化し、中枢神経系が損傷した場合の社会復帰は困難である。ヘルペスウイルスは、ヒトに脳炎など多彩な病態を引き起こす医学上重要なウイルスである。人類のほぼ全てがヘルペスウイルスに感染している一方で、実際に脳炎発症に至ることは稀である。すなわち、ヘルペスウイルスが脳炎を引き起こすきっかけが何なのかは不明である。本研究は、生体内において、脳炎発症の引き金を引く細胞(群)を特定し、その性状を明らかにすることを目標とする。本研究により、致死的なウイルス性脳炎の発症機序の理解が進み、その対策に貢献できると考えられる。
ヘルペスウイルスは、ヒトに脳炎など多彩な病態を引き起こす医学上重要なウイルスであり、ヒトに終生続く潜伏感染を成立させることができる。人類のほぼ全てがヘルペスウイルスに感染している一方で、実際に脳炎発症に至ることは稀である。すなわち、ヘルペスウイルスがなぜ生体内で潜伏感染を成立させることができるのか、そして潜伏したウイルスが再活性化し、脳炎を引き起こすきっかけは何なのか、は不明である。本研究は、生体内において、ヘルペスウイルスを効率よく増殖させることで感染細胞の爆発的増加の起点となり、脳炎発症の引き金を引く細胞(群)を特定し、その性状を明らかにすることを目的とした。これまでウイルス感染細胞と単純に括られるものは、実際にはウイルス産生細胞、ウイルス潜伏細胞、ウイルス抵抗細胞という三種に分類される。これらを区分し、それぞれを特徴づける宿主因子の探索を行うめ、ヘルペスウイルス感染細胞を、シングルRNA-seqに供した。現在それぞれの因子の意義を解析中である。さらに生体内におけるウイルス伝播に重要な宿主因子PHBおよびMEK/ERKシグナルを同定し、その作用機序を明らかにした。また同時に、得られた因子の意義をマウス脳炎モデルにおいて解析するシステムの構築を試みた。すなわち、組換えウイルス作成系の改良を行い、複数の組換えヘルペスウイルスを作成し、その評価を行った。さらにマウス脳内に阻害剤を投与することで、マウス脳炎を抑制する実験系を確立した。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Journal of Virology
Volume: 95 Issue: 3
10.1128/jvi.01413-20
Volume: 94 Issue: 24
10.1128/jvi.01572-20
Scientific Reports
Volume: 10 Issue: 1 Pages: 18877-18877
10.1038/s41598-020-75852-6
J Virol.
Volume: 93 Issue: 21
10.1128/jvi.01290-19
Volume: 93 Issue: 14
10.1128/jvi.00498-19
https://www.med.kobe-u.ac.jp/virol/index.html
https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/Kawaguchi-lab/KawaguchiLabTop.html