Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
難治癌を解決するためには、患者個別に最適な治療薬を精度よく選択できるシステムを構築することが必須である。がん細胞における薬効を制御する酵素・受容体・トランスポーターのin vivo での活性を構成する要素を解明し、これら要素の積み上げによってin vivo の癌細胞内の酵素・受容体・トランスポーターの活性を再構築し、分子夾雑系である「癌細胞における薬効に関与する分子システム」を解明し、患者個別に薬効の予測および最適薬剤の選択を可能にする診断基盤を構築することを目的とする。
がん細胞における薬効を制御する酵素・受容体・トランスポーターの積み上げによってin vivo の癌細胞内の酵素・受容体・トランスポーターの活性を再構築し、分子夾雑系である「癌細胞における薬効に関与する分子システム」を解明し、患者個別に薬効の予測および最適薬剤の選択を可能にする診断基盤を構築することを目標に研究を推進した。2021年度は、先ず膵臓がんについて課題達成を図った。膵臓癌患者から摘出した腫瘍組織において酵素・トランスポーターを定量し、再構築法によって、個々の患者の膵臓癌組織内の抗がん剤の濃度を予測した。この予測値について、患者での抗がん剤の効果を示す指標である無憎悪生存期間と正の相関を示す傾向が認められた。ヒトの腫瘍組織として多数保存されているホルマリン組織は、ホルマリン架橋がタンパク質の抽出や消化を阻害することから、プロテオミクスに使用されてこなかった。我々は、独自にこの課題を解決し、ヒト組織試料においても、ホルマリン組織から機能性タンパク質の高精度定量が可能な方法を確立した。脳腫瘍検体について、酵素・受容体・リガンド・トランスポーターなどの機能性タンパク質の発現を定量した。これらの情報に基づいて、脳腫瘍のxenograftマウスにおける最適薬の提案と有効性の実証を行った。本再構築戦略によって選択される薬が脳腫瘍に対して有効であることを証明した。本研究によって、既存のシステムズ薬理学に薬剤学および最新の定量プロテオミクスを融合させた「システムズ薬剤学」の基盤を構築することができた。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2022 2021 2020 Other
All Int'l Joint Research (6 results) Journal Article (7 results) (of which Int'l Joint Research: 3 results, Peer Reviewed: 7 results, Open Access: 6 results) Presentation (8 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Invited: 1 results) Book (1 results) Remarks (2 results)
Biomedicines
Volume: 10(2) Issue: 2 Pages: 383-383
10.3390/biomedicines10020383
J Neurochem
Volume: - Issue: 2 Pages: 187-208
10.1111/jnc.15599
Pharm Res
Volume: - Issue: 7 Pages: 1363-1392
10.1007/s11095-022-03193-2
Biological and Pharmaceutical Bulletin
Volume: 44 Issue: 4 Pages: 465-473
10.1248/bpb.b21-00001
130008014244
Cancer Sci
Volume: 111(7) Issue: 7 Pages: 2413-2422
10.1111/cas.14429
Sci Rep.
Volume: 10(1) Issue: 1 Pages: 11271-11271
10.1038/s41598-020-68245-2
J Neuropathol Exp Neurol
Volume: 79(8) Issue: 8 Pages: 873-879
10.1093/jnen/nlaa058
http://www.pharm.tohoku.ac.jp/~soutatsu/drug_design/
http://www.pharm.tohoku.ac.jp/~soutatsu/dds/profile/uchida.htm