Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
球状ウイルスのキャプシド構造は、精密な自己集合性ナノカプセルであることから、ドラッグデリバリー材料・ナノコンテナ・ナノリアクターとしての利用に注目が集められている。本研究では、ウイルスモデルとしてのタンパク質修飾人工ウイルスキャプシドの分子夾雑環境下における自己集合過程や、人工ウイルスキャプシドへのmRNAなどの核酸の内包挙動をFCSで解析し、細胞内におけるウイルス形成の物理化学的理解の礎とすることを目的とする
球状ウイルスは、ゲノム核酸をタンパク質のキャプシドが覆うことで構築されているが、これまでに希薄水溶液中や細胞環境を模した分子夾雑環境下での、ウイルスキャプシド形成の定量的な解析は行われていない。本研究では、これまで開発してきたトマトブッシースタントウイルス由来のβ-Annulusペプチドからなる人工ウイルスキャプシドの自己集合挙動を、分子夾雑下でも選択的に定量評価可能な蛍光相関分光(FCS)法を用いて解析した。ヒト血清アルブミン(HSA)修飾された人工ウイルスキャプシドの自己集合挙動のFCS解析を検討した。キャプシド外部に配向するC末端側にCysを有するβ-Annulus-His6-CysをFmoc固相合成し、ビスマレイミドリンカーを介してFITCラベル化したHSAと連結後、HisTrapカラムにより精製した。このHSA修飾β-Annulusペプチドの10 mMリン酸buffer(pH7.5)中のFCS測定において、1uM以下の低濃度においてもキャプシドに相当する拡散時間・粒径成分を確認することができた。また、蛍光ラベル人工ウイルスキャプシドが、変性剤であるSDS存在下でも安定に存在できることをFSC解析から明らかにした。さらに、人工ウイルスキャプシドの表面に静電相互作用を介して脂質二分子膜を複合化することでエンベロープ型人工ウイルスキャプシドとし、無細胞発現系により、膜タンパク質であるコネキシンを搭載することにも成功した。エンベロープ型人工ウイルスキャプシド上のコネキシンと細胞とのギャップジャンクション形成により、蛍光色素の分子輸送にも成功した。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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RSC Chemical Biology
Volume: 3 Issue: 2 Pages: 231-241
10.1039/d1cb00166c
Bioconjugate Chemistry
Volume: 33 Issue: 2 Pages: 311-320
10.1021/acs.bioconjchem.1c00534
月刊 化学
Volume: 77(1) Pages: 20-22
週刊 医学のあゆみ
Volume: 280(9) Pages: 916-921
月刊 細胞
Volume: 54(5) Pages: 40-42
International Journal of Molecular Sciences
Volume: 22 Issue: 9 Pages: 4754-4754
10.3390/ijms22094754
ACS Organic & Inorganic Au
Volume: 1 Issue: 2 Pages: 60-67
10.1021/acsorginorgau.1c00013
Volume: 53(6) Pages: 32-34
40022593915
月刊 アグリバイオ
Volume: 5(10) Pages: 80-83
40022700384
Volume: 22 Issue: 8 Pages: 4028-4028
10.3390/ijms22084028
Polymer Journal
Volume: 52 Issue: 9 Pages: 1035-1041
10.1038/s41428-020-0355-4
Chemical Communications
Volume: 56 Issue: 52 Pages: 7092-7095
10.1039/d0cc02622k
Processes
Volume: 8 Issue: 11 Pages: 1455-1455
10.3390/pr8111455
Applied Sciences
Volume: 10 Issue: 22 Pages: 8004-8004
10.3390/app10228004