Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では、中性子星や超新星爆発直後の原始中性子星からの重力波に着目する。中性子星や超新星爆発で放出される重力波の観測を通して、星震学的立場から(原始)中性子星内部状態に制限を与えることを目指す。特に、音波振動モードに着目し、ハイペロン出現密度やクォーク相転移密度を重力波観測から決定する。さらに、放出される重力波のエネルギーを見積もり、その観測可能性を探るとともに、重力波観測を用いた高密度領域の状態方程式への制限の可能性に迫る。
重たい星の最期である超新星爆発後には、親星の質量によってはコンパクト天体である中性子星が残される。この中性子星内部の密度は優に原子核飽和密度を超えるため、地上における原子核実験から得られる情報だけでは、中性子星の状態方程式を制限することができない。しかし、中性子星の構造は状態方程式に強く依存するため、多くの場合、中性子星に関する物理量を観測しても状態方程式の不確定性を排除して議論することは難しい。そこで、重要になってくるのが、所謂「普遍的な関係」である。これは、中性子星の物理量やその組み合わせ同士の関係において、状態方程式依存性がほぼないような関係のことを言う。もしこのような関係が見つかれば、普遍的な関係から中性子星の観測を通して、状態方程式に関する不定性を排除した議論が可能となる。これまでもいくつかの普遍的な関係が発見されてきているが、今回我々も新たな普遍的な関係を見つけることに成功した。中性子星からの重力波のうち、流体の基本振動に起因した基本モードの振動数と中性子星の潮汐変形率が状態方程式によらない形で表せることに成功した。これまで、この振動数は音波モードの基本振動数であると考えられることから中性子星の平均密度(質量を半径の3乗で割った量)でうまく表せることが知られていたが、今回発見した普遍的関係はこれまで以上に状態方程式依存性が小さい(1%以下の不定性)と言うことは重要である。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Physical Review D
Volume: 105 Issue: 2
10.1103/physrevd.105.023007
Volume: 105 Issue: 6
10.1103/physrevd.105.063010
Progress of Theoretical and Experimental Physics
Volume: 2022 Issue: 4
10.1093/ptep/ptac055
Volume: 103 Issue: 12
10.1103/physrevd.103.123015
Monthly Notices of the Royal Astronomical Society
Volume: 507 Issue: 2 Pages: 2766-2776
10.1093/mnras/stab2301
Volume: 104 Issue: 12 Pages: 123009-123009
10.1103/physrevd.104.123009
Volume: 104 Issue: 12
10.1103/physrevd.104.123002
Volume: 102 Issue: 2
10.1103/physrevd.102.023028
Volume: 498 Issue: 3 Pages: 3503-3512
10.1093/mnras/staa2597
Volume: 102 Issue: 6
10.1103/physrevd.102.063023
10.1103/physrevd.102.063025
Volume: 102 Issue: 10
10.1103/physrevd.102.103021