Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
我々は最近、「圧電材料・ボールミル」を用いた新しいレドックス反応を開発した (Kubota, K.*; Ito, H.* et al. Science 2019, accepted.)。この方法は、反応溶媒を用いず空気中で実施可能であり、スケールアップも容易である上、難溶性化合物にも適用できる。本研究では、難溶性化合物を主なターゲットとした分子合成オンデマンドを目指し、メカノレドックス触媒と金属触媒との協働化を通して、機械的インパクトを駆動力とする新しいハイブリッド触媒系の創出および難溶性化合物の分子合成オンデマンドの実現を目的とする。
昨年度、我々が独自に開発した圧電材料とボールミルを用いるメカノレドックス触媒系を用いることで、固体状態で進行するCHトリフルオロメチル化反応の開発に成功した(K. Kubota, et al. Angew. Chem. Int. Ed. 2020, 59, 22570)。本年度は、昨年度の成功に引き続き、さらなるメカノレドックス触媒系の一般性を確立するため、ジアリールヨード二ウム塩の一電子還元によるCHアリール化反応の開発を検討した。その結果、ジアリールヨード二ウム塩を圧電材料とともにボールミルすることで、対応するアリールラジカルが生成することを見出した。フランやピロールなどをボールミル中に共存させておくと、目的とするCHアリール化体が良好な収率で得られた。この反応は溶液中でのフォトレドックス触媒を用いても進行することが知られているが、メカノレドックス触媒系を用いることで大幅な反応時間の短縮を実現した。また、種々のジアリールヨード二ウム塩のCVを測定することにより、このメカノレドックス触媒系の還元能について調査した。これらの検討に加え、アリールスルホニウム塩の一電子還元をメカノレドックス触媒系を用いて検討した。アリールスルホニウム塩は、CH官能基化をはじめ様々な方法で合成可能であり、合成化学的に有用な中間体である。これまではフォトレドックス触媒を用いて活性化することが一般的である。本研究では、メカノレドックス触媒系を用いて種々のアリールスルホニウム塩の一電子還元を検討した結果、低収率ながら目的の反応が進行することを見出した。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2022 2021 2020
All Journal Article (13 results) (of which Peer Reviewed: 13 results, Open Access: 3 results) Presentation (14 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results, Invited: 11 results)
Synlett
Volume: - Issue: 09 Pages: 898-902
10.1055/a-1748-3797
Chemical Science
Volume: 13 Issue: 2 Pages: 430-438
10.1039/d1sc05257h
ChemSusChem
Volume: 15 Issue: 2
10.1002/cssc.202102132
ACS Catalysis
Volume: 11 Issue: 24 Pages: 14803-14810
10.1021/acscatal.1c03731
Nature Communications
Volume: 12 Issue: 1 Pages: 6691-6691
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Volume: 12 Issue: 35 Pages: 11799-11804
10.1039/d1sc01440d
Volume: 11 Issue: 11 Pages: 6733-6740
10.1021/acscatal.1c01689
Angewandte Chemie International Edition
Volume: 60 Issue: 29 Pages: 16003-16008
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Journal of the American Chemical Society
Volume: 143 Issue: 16 Pages: 6165-6175
10.1021/jacs.1c00906
Volume: 143 Issue: 13 Pages: 5260-5268
10.1021/jacs.1c02050
ACS Sustainable Chemistry & Engineering
Volume: 8 Issue: 44 Pages: 16577-16582
10.1021/acssuschemeng.0c05834
120007171677
Volume: 59 Issue: 50 Pages: 22570-22576
10.1002/anie.202009844
120007175161
J. Am. Chem. Soc.
Volume: 142 Issue: 33 Pages: 1412514133-1412514133
10.1021/jacs.0c03011
120007132047