Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では、有機金属触媒や有機分子触媒の各活性サイトが独立に機能するハイブリッド触媒を用いた「新規な配列規制重合法(効率的ドミノ反応法)」と「連鎖重合と逐次重合の連続制御重合法」の創成を期限内に達成する。また、配列規制されたポリ乳酸やポリカプロラクトン、ポリカーボネートやそれらの共重合体は学術的および産業的に重要であることから、高付加価値な配列規制高分子材料の開発も研究期限内に達成することにより、産業界が必要とする極めて高効率な高分子合成反応を提供する。
本研究はハイブリッド触媒を用いた配列規制重合の開発とこの重合法を利用した高付加価値な機能性高分子材料の開発を目的としている。本年度は下記の2つについて重点的に検討を行った。①ハイブリッド触媒の固定化:昨年度までに、酸・塩基ハイブリッド触媒であるカルボン酸塩をポリスチレン樹脂に結合した固定化触媒の開発と重合反応への応用を行った。本年度は、顕微鏡観察などにより固定化触媒の詳細な構造解析を行った。その結果、樹脂粒子表面だけでなく、粒子内部にも触媒活性サイトが存在することが分かった。重合反応においては、表面の活性サイトのみが触媒反応に関与していると考えられ、このことが対応する均一触媒に比較して触媒回転頻度が低下する原因となったことが判明した。さらに、昨年度はトリメチレンカーボネートの重合しか検討できていなかったが、ラクチドの開環重合やエポキシド/環状酸無水物の開環交互共重合など様々な重合に応用できることを見出した。②ハイブリッド触媒によるセルフスイッチ重合:昨年度までにカルボン酸塩を触媒とすることで、エポキシド/環状酸無水物/環状エステルの3成分混合系から重合を行うことで、先にエポキシド/環状酸無水物の交互共重合が進行し、環状酸無水物が完全消費された後に環状エステルが進行するセルフスイッチ重合を見出した。本年度は、この重合系をさらに発展させ、モノマー適用範囲の拡大を目指して検討を進めた。その結果、例えば、多種類の環状酸無水物間のセルフスイッチ重合を実現し、最大11セグメントからなるマルチブロックポリマーのワンポット・ワンステップ合成に成功した。また、本重合系を活用することで熱可塑性エラストマーや接着剤として応用可能な材料のワンステップ合成にも成功した。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2022 2021 2020 Other
All Int'l Joint Research (2 results) Journal Article (12 results) (of which Int'l Joint Research: 6 results, Peer Reviewed: 12 results, Open Access: 1 results) Presentation (20 results) (of which Invited: 3 results) Remarks (2 results)
Nature Communications
Volume: 13 Issue: 1 Pages: 163-163
10.1038/s41467-021-27830-3
Macromolecules
Volume: 55 Issue: 3 Pages: 862-872
10.1021/acs.macromol.1c01916
Volume: 54 Issue: 9 Pages: 4120-4127
10.1021/acs.macromol.1c00214
ACS Catalysis
Volume: 11 Issue: 10 Pages: 5999-6009
10.1021/acscatal.1c00382
ACS Macro Letters
Volume: 10 Issue: 7 Pages: 811-818
10.1021/acsmacrolett.1c00204
Volume: 54 Issue: 19 Pages: 9079-9090
10.1021/acs.macromol.1c01230
Polymers
Volume: 13 Issue: 23 Pages: 4168-4168
10.3390/polym13234168
Chemical Engineering Journal
Volume: 418 Pages: 129421-129421
10.1016/j.cej.2021.129421
ACS Applied Materials & Interfaces
Volume: 13 Issue: 2 Pages: 2932-2943
10.1021/acsami.0c18820
Volume: 53 Issue: 17 Pages: 7496-7510
10.1021/acs.macromol.0c00381
Polymer Chemistry
Volume: 11 Issue: 39 Pages: 6365-6373
10.1039/d0py01082k
Volume: 11 Issue: 42 Pages: 6832-6839
10.1039/d0py01127d
http://poly-ac.eng.hokudai.ac.jp/index.html
https://poly-ac.eng.hokudai.ac.jp/