Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
細胞内のタンパク質には、発現量の変動が適応度に強い影響を与えるものと、発現量を多少変動させても適応度に影響を与えないものがある。本研究では、申請者らが開発した発現量揺らぎ-適応をハイスループット化させた実験系により、発現量の制約は環境により変わるのか、発現量揺らぎは適応-進化に寄与するのか、発現変動による適応はどのようなメカニズムにより達成されるのかを追求する。
生体は自身の遺伝子を使い環境の変化に対応しつつ生命活動を維持している。短期間の環境変動-環境ストレスには自身の遺伝子セットを使って細胞内環境を適応させるが、長期にわたるシビアな環境ストレスが継続すると、遺伝子構造を変化させて(進化して)適応することもある。しかし、どのような遺伝子がこの進化適応を起こしやすいのか/起こしにくいのかはほとんど分かっていない。本研究は出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)を真核細胞のモデルとして、発現量揺らぎ-適応系(ADOPT:Autonomous Dosage Optimization using Plasmid with Two-micron origine)を独自に開発し、出芽酵母の持つ6000の遺伝子の発現量を自由に変化させられるシステムを構築し、どのような性質をもつ遺伝子の発現変動が進化適応に寄与するのかを調査することを目的とした。特に、強いストレス環境下で適応的に働く遺伝子の同定を主たる目的とした。これまでの4年間の研究によりADOPT系が完成し、最大1ヶ月以内に100検体以上を調査可能なハイスループットな実験系にすることができた。多数のストレス環境において発現量変動が適応的に働く遺伝子(GOFA:Gene whose Overexpression is Functionally Adaptive)を取得したところ、これらの多くは細胞の根幹的機能に関わるものではなく環境との相互作用に関わる遺伝子群であった。またGOFAの機能はストレスに対応するのに必要ではあり自然界では存在するが、実験室環境では欠損している要素と強く関連することがわかった。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2022 2021 2020 Other
All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (6 results) (of which Int'l Joint Research: 3 results, Peer Reviewed: 6 results, Open Access: 4 results) Presentation (6 results) (of which Int'l Joint Research: 3 results, Invited: 1 results) Remarks (2 results)
G3 Genes|Genomes|Genetics
Volume: - Issue: 6
10.1093/g3journal/jkac106
Yeast
Volume: 39 Issue: 5 Pages: 303-311
10.1002/yea.3685
Marine Biotechnology
Volume: - Issue: 4 Pages: 551-563
10.1007/s10126-020-09976-1
120007045009
Scientific Reports
Volume: 10 Issue: 1 Pages: 9500-9500
10.1038/s41598-020-66307-z
120006883501
PLOS Genetics
Volume: 16 Issue: 10 Pages: e1009091-e1009091
10.1371/journal.pgen.1009091
120006937515
Elife
Volume: 9
10.7554/elife.54080
120006941058
https://tenure5.vbl.okayama-u.ac.jp/HMlab/
https://tenure5.vbl.okayama-u.ac.jp/HM_blog/