Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
植物は種子を形成するために、花において旺盛な幹細胞の増殖活性を自ら停止し、生殖器官を分化させる。本提案研究は、シロイヌナズナ花幹細胞の増殖抑制過程における植物ホルモンオーキシンの作用機序の解明をめざす。これまでに申請者は、花発生における幹細胞の2つの制御因子SUPとCRCが、オーキシン量の調節に作用していることを示してきたが、オーキシンの幹細胞制御における作用機構は未解明のままである。本提案では、花幹細胞の終結時における発生時期特異的なオーキシンのダイナミクス、下流の遺伝学的な経路、細胞生物学的な機能を明らかにすることで、オーキシンの作用機構を解明する。
植物は種子を形成するために、花において旺盛な幹細胞の増殖活性を自ら停止し、生殖器官を分化させる。特に、幹細胞を取り囲むように発現するSUPERMAN(SUP)転写因子の非細胞自立的に作用する植物ホルモンの制御機構に着目して、SUP下流の解析を行った。これまでにSUPは花発生の若い時期においてH3K27me3を導入するポリコム複合体と相互作用して、オーキシンの合成酵素遺伝子の転写を抑制することを明らかにしていたが、花発生中期においても発現し続けており、その作用は不明であった。花発生の同調系を使用したRNA-seqおよびChIP-seqにより、花発生中期のステージ6において、SUPはサイトカイニンのシグナル伝達を制御するARABIDOPISIS HISTIDINE PHOSPHOTRANSFER PROTEIN6 (AHP6)やオーキシンのシグナル伝達を制御するANT-LIKE 6 (AIL6)遺伝子、DORNROSCHEN-LIKE (DRNL)遺伝子が同定された。ステージ6のsup変異体の花において、pAHP6::GFPは花メリステムの周縁部から異所的に形成される雄しべ原基で強い異所的な発現パターンを示した。AHP6と呼応してサイトカイニンレポーターであるTCSの発現が雄しべ原基で減少していることを観察した。さらに、ahp6変異はsup変異体の表現型を部分的に相補した。これらの知見は、SUPの下流にてオーキシンおよびサイトカイニンが花発生の時期特異的にダイナミックな変動を示し、幹細胞の抑制に機能していることを示している。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2022 2021 2020 Other
All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (12 results) (of which Int'l Joint Research: 6 results, Peer Reviewed: 12 results, Open Access: 12 results) Presentation (6 results) Remarks (1 results)
International Journal of Molecular Sciences
Volume: 23 Issue: 7 Pages: 3864-3864
10.3390/ijms23073864
Frontiers in Plant Science
Volume: 12 Pages: 829541-829541
10.3389/fpls.2021.829541
Proceedings of the National Academy of Sciences
Volume: 118 Issue: 36
10.1073/pnas.2102826118
Plant Signaling & Behavior
Volume: 16 Issue: 11
10.1080/15592324.2021.1950445
120007161275
Int. J. Mol. Sci.
Volume: 22 Issue: 13 Pages: 6990-6990
10.3390/ijms22136990
Nature Communications
Volume: 12 Issue: 1 Pages: 3480-3480
10.1038/s41467-021-23766-w
Biomolecules
Volume: 11 Issue: 6 Pages: 852-852
10.3390/biom11060852
The Plant Journal
Volume: Online ahead of print Issue: 2 Pages: 1-10
10.1111/tpj.15184
Current Opinion in Plant Biology
Volume: 61 Pages: 102009-102009
10.1016/j.pbi.2021.102009
Volume: 12 Pages: 634068-634068
10.3389/fpls.2021.634068
Volume: 11
10.3389/fpls.2020.596835
Volume: 11 Pages: 600726-600726
10.3389/fpls.2020.600726
https://bsw3.naist.jp/ito/