Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
植物細胞は一度分化した後でも、全ての幹細胞を新生できることが証明されている。この幹細胞新生の能力は傷害ストレスが引き金になることが多い。特に、カルスと呼ばれる傷口に生成する不定形のヘテロな細胞集団は、幹細胞新生の場となることが知られている。本研究では、カルスを構成する細胞がどのようなidentityを持ち、どのように幹細胞を新生させるかを明らかにする。
傷口に生成する不定形のヘテロな細胞集団(カルス)は幹細胞新生の場となる。しかし、この現象における細胞系譜や分子プロセスは理解に乏しい。研究代表者らのこれまでの研究から、傷口のカルスから根および茎葉が再生するシロイヌナズナ植物体が作製されている。本研究では、この植物体を用いて、経時的single cell/single nucleus RNA-seq解析を進め、カルスを構成する細胞がどのような細胞から生み出され、細胞特性を変化させながら幹細胞を新生させるか、その分子メカニズムについて明らかにする。初年度の研究から、傷をつけてから7日目のカルスでは、既に茎葉、根、維管束それぞれの幹細胞のマーカー遺伝子が高発現していることが分かった。しかし、カルスの中心部の細胞ではsingle cell解析に必須であるプロトプラスト化が困難であることが分かり、single nucleus解析法に切り替えた。当該年度において種々の検討を重ねた結果、カミソリを用いた組織の破壊とフローサイトメーターを用いた核単離法により再現性のよいライブラリー作製が可能であることが分かった。384プレートに単核を飛ばして回収する手法と、バーコードしたビーズに1つ1つの核をそれぞれくっつける手法を比較し、どちらが効率よく核を単離できるか、また、どちらが一つの核中でより多くの遺伝子を検知できるか等検討を進めている。0日目の組織サンプルと、7日目のカルス細胞のサンプルから得られたデータについてクラスター化を行い、種々のマーカー遺伝子の発現やクラスター特異的に発現している遺伝子等を調査している。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2022 2021 2020
All Journal Article (5 results) (of which Peer Reviewed: 5 results, Open Access: 5 results) Presentation (1 results)
Plant Biotechnology
Volume: 39 Issue: 1 Pages: 51-58
10.5511/plantbiotechnology.21.1224b
130008161269
Plant Physiology
Volume: 188 Issue: 1 Pages: 425-441
10.1093/plphys/kiab510
New Phytologist
Volume: 232 Issue: 2 Pages: 734-752
10.1111/nph.17594
Plant & Cell Physiology
Volume: 62 Issue: 8 Pages: 1335-1354
10.1093/pcp/pcab101
Frontiers in Plant Science
Volume: 11