Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究は、α3β1、α5β1やEGFRなど膜受容体のシアリル化によるそれら分子の輸送経路、分子間複合体の形成および細胞内シグナル伝達の制御とその分子機構の解明を目指す。1) 異なるシアリル化において、それらの膜受容体のゴルジ体から細胞膜への輸送経路、時空間的な挙動、局在、分子間複合体形成の違い; 2) α3β1に注目して細胞-細胞間と細胞-ECM間への輸送に関わるシアル酸転移酵素、重要な糖鎖構造及びその輸送の仕組; 3) それぞれの膜受容体の選別輸送ゾーンにおけるシアル酸転移酵素を介する分子間複合体形成とその特異性の分子機構、を解析する。
糖タンパク質は小胞体やゴルジ体のオルガネラにおいて糖鎖で修飾され、適切な場所に運ばれ機能するとよく知られているが、その詳細な分子機序は必ずしも明らかになっていない。その大きな一因は、糖タンパク質ごとに付加されている糖鎖、または付加部位ごとの糖鎖構造の違いによるものと考えられる。これまでに、私達は、N-型糖鎖に主に働く三つのα2,3シアル酸転移酵素(ST3Gal3、ST3Gal4とST3Gal6)は、それぞれ異なる膜受容体を特異的に修飾することを明らかにした。即ち、インテグリンβ1のα2,3シアリル化はST3GAL4、EGFRのα2,3シアリル化はST3GAL6によって修飾されることが判明された 。また、トランスゴルジネットワーク(TGN)に多く存在するPI4KIIαはβ1と共局在し特異的に相互作用することよってシアリル化が増加するとの新規なシアリル化制御機構を発見した。最近、我々は、インテグリンのシグナルを司る細胞内Focal adhesion kinase(FAK)がN-型糖鎖のシアリル化と深く関わることを見出した。FAKのノックアウト(FAK-KO)細胞ではシアリル化が低下するが、FAK-KO細胞にFAK遺伝子を導入するとシアリル化が上昇した。現在、PI4KIIαの機能発現や、GOLPH3とシアル酸転移酵素間の複合体形成におけるFAKの役割を調べている。一方、メディアルゴルジ体に存在するGnT-IVがUDP-GlcNAc輸送体SLC35A3と選択的に相互作用し、β1,4 GlcNAc分岐型N-型糖鎖を制御する新たな分子機序を見出した。今後、糖転移酵素による標的分子修飾の特異性とその仕組み、および膜受容体選別輸送ゾーンの特異性とその制御機構の解明を目指す。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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FASEB J.
Volume: 36 Issue: 2 Pages: 210-210
10.1096/fj.202101520r
Biochimica et biophysica acta. General subjects
Volume: 1865 Issue: 6 Pages: 129870-129870
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European journal of immunology
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10.1002/eji.202048543
Scientific reports
Volume: 10 Issue: 1
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Frontiers in microbiology
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J Microbiol Immunol Infect.
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https://www.tohoku-mpu.ac.jp/laboratory/drg/index.html