Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
1.本研究では、人の情報処理の特徴を自動的な処理と意識的な処理から成ることであると捉え、両者を統合したモデルを構築することにより、発話意図を表す終助詞「ね・よ・か」の発達的獲得のメカニズムを構成的に(計算モデルを構築することにより)理解することを目指し、以下の3項目に取り組む。A)自動的な処理のモデル化:隠れ変数の学習を含む強化学習モデル(Qネットワーク)を用いる。B)心の理論を構成する概念への記号接地:自己・他者それぞれの知覚表象等に記号接地する。C)意識的な処理のモデル化:B)の進行に応じてベイジアンネットが複雑化するモデルを構築する。2.発話意図を表す機能語の進化のモデル化にも取り組む。
意図共有と階層性に関して次の通り新たな知見(構成的理解)を得た:1.終助詞の獲得モデルの主要部をself-attentionを計算原理とするモデルで構築した。終助詞は意図を伝える重要な働きをするものであり、また、self-attentionは2要素を関係づける演算を階層的に積み重ねるものである。具体的には、発話と画像が矛盾した入力を与え、クロスモーダル予測させると、矛盾のない果物名が予測されることを確認した。これは、終助詞「よ・ね」の意味(機能)が獲得され、それ(いつ何を学習すべきか)を利用して内容語と指示対象の対応が学習されたことを意味する。階層性の一つの現れであるメタ学習が実現されたと言える。2.複数の発話意図を含む言語の獲得モデルをノンパラメトリックベイズ+深層強化学習+top-down attentionで構築した。ここでは、上位階層(意識レベル)からの注意が本質的な役割を果たすモデルを設計した。すなわち、意識レベルからのゲート制御(attention) により、「目をつむったり、耳をふさいだりすることによって、転用可能な組み合わせ要素となる知識(技能)の学習を可能にする方法を提案した。3.対話においてユーザの好みに合わせた主導権の取り方を強化学習により獲得する方法を提案し、実験的に評価した。4.子どもが対話デバイスと対話する際の対話のしかたと子どもの性格の関係を実験的に明らかにした。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Collabra: Psychology
Volume: 7 Issue: 1 Pages: 1-17
10.1525/collabra.18989
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