Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究は言語と音楽を媒介としたコミュニケーションに共通する神経基盤を、以下の3段階を経て明らかにする:(1)MRI装置外の会話担当者との自由会話を行わせ、その際の脳活動を MRI装置で測定する。会話内容から特徴量を抽出し、脳活動との関係を説明する符号化モデルを多変量線形回帰により構築する。(2)MRI装置内でピアノを用いて音楽生成を行わせ、その際の脳活動を測定する。演奏内容から特徴量を抽出し、符号化モデルを構築する。(3)音楽生成実験により構築したモデルを言語生成実験における脳活動の予測に利用し、また言語生成実験により構築したモデルを音楽生成実験における脳活動の予測に利用する。
本研究課題の目的は、ヒトが言語と音楽を介してコミュニケーションを行う能力に関して、認知神経科学の視点からその脳神経基盤を明らかにすることである。その目的のため、令和5年度に、申請者はすでに取得済みの心理実験データおよび脳機能データを元に以下の解析を実施し、論文として公開した:聴覚刺激に関する情動判断が言語によって変化する効果を検証するため、フランスのIRCAM研究所のJean-Julien Aucouturier博士らとともに国際共同研究を実施した。聴覚刺激に人工的に情動情報を加えた刺激を作成し、日本人およびフランス人被験者に判断させた。その結果、母語に加えられた情動情報の方がより正確に判断できることが明らかになった。この結果はPLOS ONE誌に発表された(Nakai et al., PLOS ONE 2023)。理論言語学の専門家である松本大貴博士と共同研究を実施し、言語理論における統語解析が他の記号システムである数学に対して応用できることを示した。この結果はCognitive Psychology誌に発表された(Matsumoto & Nakai, Cognitive Psychology 2023)。本研究は新学術領域研究「共創言語進化」を通じて生まれた異分野融合研究という特色がある。さらに、フランスのリヨン神経科学研究センターのJerome Prado博士との国際共同研究により、最新の機械学習技術を利用して言語能力等の個人差や学習の効果を予測する研究に関する総説論文を執筆し、PsyArXivに公開した(Nakai & Prado, PsyArXiv 2023)。この研究は現在国際誌において査読中である。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2024 2023 2022 2020 Other
All Int'l Joint Research (2 results) Journal Article (12 results) (of which Int'l Joint Research: 4 results, Open Access: 11 results, Peer Reviewed: 8 results) Presentation (7 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results, Invited: 4 results) Book (1 results)
bioRxiv
Volume: -
10.1101/2024.01.26.577334
PsyArXiv
10.31234/osf.io/fwyza
Cognitive Psychology
Volume: 146 Pages: 101606-101606
10.1016/j.cogpsych.2023.101606
PLOS ONE
Volume: 18 Issue: 5 Pages: e0285028-e0285028
10.1371/journal.pone.0285028
European Journal of Neuroscience
Volume: 57 Issue: 6 Pages: 1003-1017
10.1111/ejn.15925
NeuroImage
Volume: 270 Pages: 119980-119980
10.1016/j.neuroimage.2023.119980
Volume: 256 Pages: 119230-119230
10.1016/j.neuroimage.2022.119230
Communications Biology
Volume: 5 Issue: 1 Pages: 1245-1245
10.1038/s42003-022-04221-y
Brain and Behavior
Volume: e01936 Issue: 1 Pages: 1-14
10.1002/brb3.1936
Volume: 222 Pages: 117258-117258
10.1016/j.neuroimage.2020.117258
Volume: 160960 Pages: 1-42
10.1101/2020.06.19.160960
Volume: 427211 Pages: 1-38
10.1101/2021.01.18.427211