Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究では, 申請者らが開発した「均一系システムでは世界最高クラスの光水素発生を示す(超分子)ロジウム二核錯体・四核錯体を酸化チタンなどの酸化物半導体表面に化学修飾した超高効率な光水素発生に期待が持てる(超分子)ロジウム二核錯体/酸化物半導体融合型ハイブリッド触媒」を開発し, 不均一系光触媒および(光)カソード電極へと発展させる。さらには、量子化学計算を利用して上記のハイブリッド触媒の光水素発生機構を明らかにする。
昨年度の研究において我々は、「優れた水素発生触媒として機能するロジウム二核錯体」を酸化チタン表面上に固定化したハイブリッド触媒の開発に成功した。同ハイブリッド触媒は、光増感剤の共存下、可視光照射に伴って優れた水素発生を行うことを明らかにしている。しかし、同ハイブリッド触媒のアンカー基にはカルボン酸を使用していた為、反応の進行に伴って、酸化チタン表面からロジウム二核錯体が徐々に脱離するという問題が生じた。その為、令和3年度の研究では、半導体表面からロジウム二核錯体が脱離しないハイブリッド触媒の開発を目指し、電解重合可能な有機配位子を有するロジウム二核錯体の開発を行い、それらの錯体を透明導電性ガラス基板(酸化インジウムスズ[ITO])に固定化する実験を試みた。 まず「ジチオフェンカルボン酸が配位したロジウム二核錯体の開発を行い、サイクリックボルタンメトリー法を使用して透明導電性ガラス基板(酸化インジウムスズ[ITO])上に配位高分子膜としてロジウム二核錯体を積層させることを試みた。その結果、ロジウム二核錯体の薄膜積層が確認できた一方で、その固定化量は極めて少量であった。この結果は、同ロジウム二核錯体の酸化反応がロジウム中心で主に実施されている事に由来する事がDFT計算の結果より推測された。次に我々は、ビニルビピリジンを配位子とするハーフパドルホイール型ロジウム二核錯体の合成を行い、同錯体をITO電極上に固定化する実験を試みた。同実験によって開発したハイブリッド触媒電極は、XAFSによる構造解析を現在実施している。これらのハイブリッド触媒電極は、酸の共存下、電気化学水素発生を行うことが確認できている。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2021 2020
All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 3 results) Presentation (7 results) (of which Invited: 1 results)
X-ray Structure Analysis Online
Volume: 37 Issue: 0 Pages: 69-71
10.2116/xraystruct.37.69
130008115323
Dalton Transactions
Volume: 50 Issue: 27 Pages: 9547-9553
10.1039/d1dt01681d
Journal of Photochemistry and Photobiology A: Chemistry
Volume: 400 Pages: 112716-112716
10.1016/j.jphotochem.2020.112716