Empirical examination of the parochial altruism hypothesis
Publicly Offered Research
Project Area | Integrative Human Historical Science of "Out of Eurasia": Exploring the Mechanisms of the Development of Civilization |
Project/Area Number |
20H05122
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Humanities and Social Sciences
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高橋 伸幸 北海道大学, 文学研究院, 教授 (80333582)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 利他性 / 協力 / 攻撃 |
Outline of Research at the Start |
21世紀になり新たに提唱された人間の利他性は外集団に対する攻撃性と不可分であるとする「偏狭な利他主義仮説」は、集団内での利他行動と外集団に対する攻撃という二つの行動は共進化したと主張する。もしこの仮説が正しいのであれば、人間の利他性を引き出すような政策は、必然的に外集団に対する攻撃行動をも促進してしまうことになるため、この仮説の妥当性を検証することは、学問的意義も実社会に与える影響も極めて大きい。そこで本研究では、新たな実験ゲームを開発し、偏狭な利他主義仮説を世界ではじめて、大規模な実験室実験により厳密に検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
20世紀後半から、人間の本性は利他的か否かという問いに対する答えはYesであるという知見が積み重ねられてきたが、21世紀に入り、人間の利他性は外集団に対する攻撃性と不可分であるとする「偏狭な利他主義仮説」が提唱された。この仮説は、集団内での利他行動と外集団に対する攻撃という二つの行動は共進化したと主張する。もしこの仮説が正しいのであれば、人間の利他性を引き出すような政策は、必然的に外集団に対する攻撃行動をも促進してしまうことになるため、この仮説の妥当性を検証することは、学問的意義も実社会に与える影響も極めて大きい。しかし、これまでこの仮説を支持するとされていた研究も、支持しないとされていた研究も、その研究方法に様々な問題点を抱えている。そこで本研究では、先行研究が持っていた問題点を解決するために新たな実験ゲームを開発し、世界ではじめて偏狭な利他主義仮説を厳密に検証することを目的とする。 2020春からコロナ禍がはじまり、2022年度までのほぼ3年間、大規模な実験室実験は実施できなかった。その間、少しでも実験実施のハードルを下げるため、実験の第1フェーズの部分だけでもオンラインで行うことができるように、プログラムを変更した。2023年度の5月以降は、いよいよ大規模な実験室実験を行うことができると思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年春からのコロナ禍により、ほぼ3年間、大規模な実験室実験を行うことはできていない。その理由は、大きく分けて二つある。第一に、実験参加者プールへの登録者数の減少が大きな要因として挙げられる。2019年度までと比較して、2020年度からのコロナ禍の3年間で、登録者数は激減してしまった。そのため、大規模な集団実験を行うことが困難になった。第二に、キャンセル率が高いということが挙げられる。本実験では二つの集団が同時に実験室内に存在する状態を作り出す必要がある。その時、人数に偏りが生じないようにすることが重要であるため、各セッションで予定された人数が揃う必要がある。しかし、コロナ禍のため、本人が感染していなくても、濃厚接触者であるだけで実験はキャンセルせざるを得ない。これらの理由により、実験室実験は未だ実施できていない。その間、少しでも実験実施のハードルを下げるため、実験の最初の部分を取り出して第一フェーズとし、そこだけでもオンラインで行えるようにデザインを変更し、2023年度の実施に備えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度には実験実施を巡る環境は改善を見込んでいる。理由は2つある。まず、新型コロナウイルスの扱いが変更されるため、キャンセル率は大幅に減少するだろう。もう一つは、実験参加者プールの回復である。2023年度には、2020~22年度までよりも多数の登録者が見込まれる。そのことにより、潜在的な参加者数が増加することが見込まれる。これらの要因により、2023年には遂に実験が実施できると期待できる。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)