Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究は、マヤ文明で最古かつ黎明期最大のアグアダ・フェニックス遺跡を調査する。予備的な航空レーザー測量(LiDAR)、踏査と試掘調査によって南北1400m、東西360m、高さ15mの巨大な基壇の上に建造された神殿ピラミッド跡、幅100~150m、長さが4800mに及ぶ舗装堤道、人工貯水池や多数の住居跡を確認した。本研究は支配層と被支配層が製作、流通、消費した武器を含む石器とその他の遺物の時間・空間分布及びモニュメント建築の出現と変容を詳細に分析し、まだ十分に解明されていないマヤ文明黎明期の社会の複合化と戦争に関する比較考古学データを新学術領域研究「出ユーラシアの総合的人類史学」に提供する。
本研究は、マヤ文明黎明期最大のアグアダ・フェニックス遺跡(メキシコ)で先古典期前期・中期前葉(前1200~前700年)に建造された神殿ピラミッド跡、支配層と農民の住居跡やその周囲の広範な発掘区の層位的発掘調査で出土した武器をはじめとする石器、その他の遺物及びモニュメント建築の詳細な分析を通して、マヤ文明黎明期の複合社会の形成と戦争について研究する。新型コロナウイルス感染の蔓延のために、2020年度に引き続き2021年度もメキシコに調査に行けなかった。ピンチをチャンスに変えるべく、これまでの研究成果を論文や本としてまとめることに力を注いだ。最も大きな研究活動として、単著者『マヤ文明の戦争:考古学から辿る痕跡と盛衰』の原稿を完成させた。本書は、考古学から戦争の痕跡を通時的に辿り、マヤ文明の戦争が社会の複雑化に果たした役割と戦争の性格を論じてマヤ文明の盛衰と実像に迫るものである。これまでに先スペイン期のメソアメリカやアメリカ大陸の戦争を扱った論文集が英語で出版されている(たとえば、Brown and Stanton 2003; Morton and Peuramaki-Brown 2019; Nielsen and Walker 2009b; Scherer and Verano 2014)。9世紀前後のいわゆる古典期マヤ文明の衰退と戦争に関する論文集もある(Iannone et al. 2016)。ところが不思議なことにマヤ文明の戦争を通時的に論じた単著は国内外のいかなる言語でも書かれていない。本書は世界で初めてマヤ文明の戦争を通時的に論じる単著書であり、2022年度に京都大学学術出版会から出版される。査読論文としては、松木武彦と共著で「古墳文化とマヤ文明:比較考古学研究事始」を 『文明動態学』創刊号に出版した。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2022 2021 2020 Other
All Int'l Joint Research (9 results) Journal Article (16 results) (of which Int'l Joint Research: 3 results, Peer Reviewed: 8 results, Open Access: 3 results) Presentation (14 results) (of which Invited: 14 results) Remarks (1 results)
文明動態学
Volume: 1 Pages: 21-38
10.18926/63025
120007188369
https://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/63025
La Libertada Religiosa es Todo, menos Religiosa
Volume: - Pages: 46-48
もういちど読む山川世界史PLUSヨーロッパ・アメリカ編(山川出版社)
Volume: - Pages: 89-89
古代アメリカ
Volume: 24 Pages: 101-105
Maya Kingship: Rupture and Transformation from Classic to Postclassic Times (University Press of Florida)
Volume: - Pages: 64-85
考古学研究
Volume: 67(4) Pages: 59-68
40022531463
學士會会報
Volume: 946 Pages: 44-49
40022459565
考古学ジャーナル
Volume: 749 Pages: 14-17
ラテンアメリカ文化事典(丸善出版)
Volume: - Pages: 52-53
Volume: - Pages: 344-345
Volume: - Pages: 346-347
Latin American Antiquity
Volume: 31 Issue: 3 Pages: 477-497
10.1017/laq.2020.49
Nature
Volume: 582 Issue: 7813 Pages: 530-533
10.1038/s41586-020-2343-4
Volume: 23 Pages: 103-117
40022427939
京都新聞
Volume: -
土車
Volume: 139 Pages: 2-3
https://info.ibaraki.ac.jp/Profiles/5/0000403/profile.html