Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
近年、周波数変調原子間力顕微鏡(FM-AFM)や3次元走査型力顕微鏡(3D-SFM)技術の発展により、固液界面構造の原子・分子スケール計測が可能となった。一方で、従来の計測例は原子・分子レベルで平坦かつ安定な表面が多く、表面や界面構造が動的に変化する様子や不均一な試料などの解析はほとんど行われていない。本研究では、これらの技術を幅広い材料/水界面の2次元・3次元サブナノスケール解析へ用いるための技術開発及び応用研究に取り組み、原子・分子スケール固液界面計測技術を確立する。
本研究ではFM-AFM・3D-SFMのための高速・広域走査機構の開発に取り組み、本技術を幅広い材料/水界面のサブナノスケール解析へ用いるための技術基盤を確立することを目的としている。これまでに、3D-SFMコントローラのデータ収録システムの改善に取り組み、固液界面の3次元サブナノスケール構造を高速に捉えることに成功している。また、広域走査が可能な走査機構(スキャナ)の開発にも取り組み、上記と組み合わせることで高速広域走査を実現した。今年度は、開発した装置の実用性を実証するため、幅広い結晶や材料と水の界面のAFM計測に取り組んだ。まずはカルサイト(CaCO3)結晶表面に形成されたエッチピットの純水中での構造変化をサブナノスケールでその場観察した。(J. Phys. Chem. Lett., 2021)。また、飽和溶液中で成長するカルサイトのステップ端の動的な構造変化を原子分解能で捉え、溶解過程で見られた遷移領域が成長過程のステップ端においても存在することを明らかにした(Faraday Discuss., 2022)。また、材料として、螺旋ポリマーの凹凸を液中においてサブナノスケールで可視化した(Chem. Commum., 2021)他、新学術領域内共同研究を通して様々な材料の表面・固液界面構造を計測した。このように、本研究で開発したシステムが幅広い材料/水界面の構造解析へ応用できることを実証した。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2022 2021 Other
All Int'l Joint Research (2 results) Journal Article (3 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results, Peer Reviewed: 3 results, Open Access: 2 results) Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results, Invited: 1 results)
Faraday Discussions
Volume: - Pages: 551-561
10.1039/d1fd00084e
The Journal of Physical Chemistry Letters
Volume: 12 Issue: 33 Pages: 8039-8045
10.1021/acs.jpclett.1c02088
Chemical Communications
Volume: 57(92) Issue: 92 Pages: 12266-12269
10.1039/d1cc05341h