Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
選択的オートファジーは、細胞内の有害物質を取り除くプロセスである。このプロセスを自在に制御できるようになれば、疾患抑制への応用が期待される。しかしながら、選択的オートファジーの機構は、分解される基質や状況に応じて多様性があり、十分には理解されておらず、現状では自在制御には遠い状況にある。本研究では、選択的オートファジーの機構解明を進めるとともに、化合物による制御を目指す。
選択的オートファジーは、細胞内の有害物質を取り除くプロセスである。このプロセスを自在に制御できるようになれば、疾患抑制への応用が期待される。しかしながら、選択的オートファジーの機構は、分解される基質や状況に応じて多様性があり、十分には理解されておらず、現状では自在制御には遠い状況にある。研究代表者は、A群レンサ球菌の抗菌オートファジーの過程において、タンパク質S-グアニル化が基質認識因子として働くと提唱している。また、グアニン誘導体の構造活性相関研究によって優れた構造を見出し、AUTACと名付けたオートファジー基盤のデグレーダー技術を開発した。本研究では、領域内の研究者と意見交換しつつ、AUTACの作用機序の解析を継続した。AUTACが標的選択性を示す過程には、基質と隔離膜の間をテザリングするオートファジー受容体がp62/SQSTM-1が必要である。しかしながら、AUTAC分子とp62が直接結合するわけではなく、AUTAC分子に含まれるグアニン構造が別のタンパク質に結合することが明らかになった。このタンパク質をゲノム編集により欠損させたところ、AUTACの機能が減弱することから、同定したグアニン結合タンパク質の重要性がわかる。一方で、このタンパク質とp62/SQSTM-1との関係性は不明であった。蛍光標識したグアニン結合タンパク質の細胞内挙動をAUTACの有無で比較したところ、ドット状の構造体を形成することが判明した。また、この構造体はp62を欠損させると確認できないことから、グアニン結合タンパク質とp62が構造体形成に関与することがわかる。今後は、この構造体と標的分解の機構について解析を続けたい。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2021 2020
All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (5 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Invited: 5 results)
Cell Chemical Biology
Volume: 28 Issue: 7 Pages: 1061-1071
10.1016/j.chembiol.2021.05.006
Autophagy
Volume: 16 Issue: 4 Pages: 765-766
10.1080/15548627.2020.1718362
実験医学
Volume: 38 Pages: 2331-2336