Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
神経内分泌細胞内におけるペプチドホルモン産生の恒常性は、生合成と分泌、そして分解のバランスで維持される。老化や疾病などで起こるホルモンの分解は、分泌顆粒の一部がリソソームと融合するクリノファジーが関与していることが示唆されている。申請者は、従来の放射性同位体を使ったパルス・チェイス実験に代わる新しい輸送解析法を開発し、これを用いてインスリン分泌顆粒の分解機構を明らかにするつもりである。また膜蛋白質フォグリンが分泌顆粒の安定化に関わることが示唆されていることから、膵β細胞に特異的な欠損マウスを解析し、分泌顆粒の分解過程への関わりを明らかにする。
老化や疾病においてホルモンの分泌要求が弱まると、内分泌細胞は蓄えたホルモンを分解して多大なエネルギーを要する分泌機能を抑えるが、これには分泌顆粒がリソソームと融合し内容物のホルモンが分解される機構のクリノファジーが関与している。本研究では、これまでに培ってきた分泌顆粒に関する知見や独自に開発した解析システムを用いて、クリノファジーに関わる蛋白質や誘導シグナルの同定を行い、ペプチドホルモンの分解過程を解明する。本研究で分泌顆粒の分解機序が明らかになれば、連動することが推察されるホルモンの産生・分泌機構の研究にも影響を与えることが予期され、糖尿病などさまざまな疾患研究に貢献することが期待できる。また本研究により見出される機構は、多くの内分泌細胞・器官で普遍的に機能していると考えられることから、基礎医学分野への展開と糖尿病など関連疾患の理解への貢献が期待できる。本研究では第一に、分解過程の分泌顆粒に作用する特異的な蛋白質の同定と、顆粒蛋白質や膜脂質に現れるシグナルの発見を目指す。また分泌顆粒膜蛋白質フォグリンが膵β細胞におけるクリノファジーに関与していることを証明する。当該年度は、ホルモン分解解析システムを使用し、分解に進む傾向がある分泌顆粒とそうでない顆粒を精製し、質量分析によるプロテオミクスを行った。その結果、分解される分泌顆粒に特異的な蛋白質の分析が進んでいる。またBioID法を用いて、フォグリンに特異的に相互作用する蛋白質の探索を行ったところ、1つの候補蛋白質が見出された。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Journal Article (5 results) (of which Int'l Joint Research: 2 results, Peer Reviewed: 5 results, Open Access: 5 results) Presentation (5 results) Remarks (2 results)
Journal of Histochemistry & Cytochemistry
Volume: 70 Issue: 5 Pages: 335-356
10.1369/00221554221091000
Int. J. Mol. Sci.
Volume: 22 Issue: 15 Pages: 8300-8300
10.3390/ijms22158300
Journal of Histochemistry & Cytochemistry
Volume: 69(4) Issue: 4 Pages: 229-243
10.1369/0022155421996845
Food Chem.
Volume: 343 Pages: 128511-128511
10.1016/j.foodchem.2020.128511
eLife
Volume: 9 Pages: 23-31
10.7554/elife.60970
120006898101
http://secret-biol.imcr.gunma-u.ac.jp/